2021年6月10日 3 min read

ライトニングを使ってEVと充電器がM2M決済

マイクロペイメントが普及することで進展が期待される分野の1つにM2M (マシン-to-マシン)決済があります。現時点で予想されるM2M決済の使い方は人間を介することなく機械間でサービスの契約や代金決済をすることで、少額従量制課金が普及しムダや不公平感が減少すること、またその時点で使用されていないリソースが市場に供給されることでコストが低下することが期待されています。

例を挙げると、自家用車は1日の大半は駐車場におり、せっかくのリソースが無駄になっています。そこで、自動運転とM2M決済が普及した世の中では使っていない時間に自家用車が自動運転タクシーの役割を果たし、電気が足りなくなれば自律的に電気スタンドに立ち寄りM2M決済で電気を購入する、というようなイメージです。

今回紹介するのは、自身のテスラ車および充電器を改造して、ライトニングネットワークを使用したM2M決済によってテスラ車を充電するコンセプトを実際に作った人です。

ビットコイン払いの燃料ポンプからEV充電器へ

航空・機械工学の専門家であるAndy Schroder氏は、自身のウェブサイト (http://andyschroder.com/ ) にエネルギー分野の研究内容と、ビットコインを使った自動販売デバイスのことを記載しています。氏はガソリンなどの流体を販売するデバイスを以前施策しており、今回はその仕組みを流用してEVの充電に利用しました。

一番最初にビットコインで軽油を販売するポンプを作り公開したのはなんと2013年のことです。氏のサイトからぜひYouTube動画をご覧ください。当時からシンプルで使いやすい設計をしており、2014年に発表したアップデート版ではNFCやBluetoothを利用してUXの改善も画策しています。

時は進んで2020年、彼は”Distributed Charge"と題した、ライトニングネットワークを利用したM2M決済によるテスラ車の充電システムのPoCを発表しました。

EV充電システムの概要

このEV充電システムは2つのペイメントモジュールから成り立っています。

壁ペイメントモジュール:

壁面の充電器に接続しており、充電器が車に接続されたときに自動的にインボイスを発行し、車体のペイメントモジュールに送ります。支払いが確認されると、支払われた電力量分の電気を送る司令を充電器に発します。

車体ペイメントモジュール:

車の充電口とワイヤーハーネス(内部配線) の間に差し込んでおくと、充電器が接続された際にインボイスが充電ケーブルを通して送られてきます。それを支払うのが車体ペイメントモジュールの役割です。また、デモンストレーションでは16秒ごとにインボイスが送られてきているので、繰り返し支払うことでガソリンポンプに近い支払い面でのUXを実現しています。

充電をやめるにはケーブルを抜くだけで良い点や、導入する際に壁や車内のケーブルは一切切断していない点、残高不足時の車内や充電口でのエラーなどを含めて、この人はUXを重視してPoCを作ってるなと感じました。

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