ここ最近、カードでビットコイン決済を行えるBolt Cardを紹介してきました。


ビットコイン界隈ではBolt Cardのように、NFCチップを使ったカードがいくつも登場しています。既存のデビットカード、クレジットカードのネットワークを使ったものもいくつか登場しているのですが、仕組み的につまらないので、今回はあえて別の仕組みを仕掛けているプロジェクトを紹介しようと思います。
ビットコイン x NFCはこんなにある!
最近のスマートフォンはNFCという近距離無線通信規格に対応しています。そのため、NFCチップを搭載したカードを読み取ることができます。
NFCチップ搭載カードには代表的なところとして、日本ではマイナンバーカード、SonyのFeliCaを使ったSuica、NXPのMIFAREを使った自動車車検証などがあります。結構身近な技術といえます。ここで、FeliCa、MIFAREというのは各社のNFCソリューションのブランド名です。
さて、前述のBolt Cardもそんなカードのひとつで、NXPのNTAG424DNAを搭載しています。
Bolt Cardが強烈に面白い点はクレジットカードネットワークを利用しない点です。というか、そのネットワーク部分をライトニングで代替しちゃおうという代物ですね。
今回は、Bolt Cardのように野心的なプロジェクトを紹介できたらな、と思いまして調査してみましたのでいくつかご紹介します。なお、実際に購入して試しているわけでなない点ご承知おきください。
Arculus

カードに秘密鍵を入れるソリューションです。署名自体はアプリ側で行う模様。以下、こうした形態のものをストレージと表現し、ウォレットとは別物として紹介します。なお、コンタクトレス決済、手渡しする媒体という使い方は想定していない模様。
Circbit

コイン型のビットコインストレージです。NFCチップ搭載ということで、日本の悟コインとは仕組みが違うようです。faviconがWordpressのままだったり、BLOGがTestとなってるあたり、プロジェクト自体は死んでいるのかも。。ちょっと怖いのでお買い物は控えた方がよさそうですね。
Keycard

カードにてトランザクションに電子署名まで行ってしまう、要はハードウェアウォレット。タップで対応アプリが開くようです。ビットコインの他、ERC20トークン、リップル、ライトコインなどにも対応するとのこと。APIが公開されているので自作アプリをつくれそうです。うーん、2018年頃流行ったカード型ハードウェアウォレットと同じ空気感。
あ、同様な形態のものにCool X WalletというSBI提供のものがあったのですが、昨年サービス提供を終了したようですね。
調査する過程で、同様のものにSatochip, Sahkepay, Spendl, Sugi, Tangem, XPassなんてものも見つけたのですが割愛します。興味ある方はこちらから辿ってみてください。
Offline Cash

まさかのお札型NFC搭載ストレージ。お札レベルの印刷技術とのこと。ほんとに?マルチシグにも対応って意味がわからない。あ、まだリリースされてないです。
TAPSIGNER
ハードウェアウォレットなわけですが、みんな大好きCoinkiteがだしているということでご紹介します。ビットコイン特化というところが他のカード型ハードウェアウォレットと大きく違う点ですね。また、サードパーティーのNunchuk walletと組合わせてマルチシグウォレットを構成できたりします。
SATSCARD

こちらもCoinkiteの製品です。ビットコインを入れてギフトとして渡せるかんじのものです。クレジットカードのCVC (3桁のセキュリティコード)のような6桁のコードがあります。
SATSCHIP

こちらもCoinkite製。ビットコインによる信憑性を提供するためのチップとのこと。アートワークの真贋に応用するようです。ようはNFTアートですね。
まとめ
NFCチップを利用したビットコイン関連の製品は、次の4つのカテゴリーに分類することができそうです。
- ハードウェアウォレット型(金庫、署名器としての利用にフォーカス)
- フィジカルに手渡しする媒体型(貨幣的な使い方にフォーカス)
- 決済カード型(決済にフォーカス)
- オーナーシップ保証型(信憑性保証にフォーカス)
個人的にはNFC搭載お札なOffline Cashが面白く、動向を追いかけてみたいなと思いました。ちぎってマルチシグできちゃったりするの、と妄想し甲斐があります。
あとはやはり、決済カード型でクレジットカードネットワークを利用しないもの、という点ではBolt Cardのユニークさは目立ちます。オーナーシップ保証型なSATSCHIPも面白くはありますが、もう一ひねりが足りないかんじ。
以上、今回はNFCの応用例について追いかけてみました。NFCチップ自体はとても小さなものなので、アンテナの作り方次第なところはありますがカード型にこだわる必要も本来はありません。お札の試みのように、もっとユニークで面白いものがでてくることに期待したいですね。
