さて、ここ数日は完全にCoinbase上場の話で盛り上がりまくっているので、それに関連して今日はCoinbaseに関連したちょっとしたこぼれ話を紹介します。
Coinbaseの上場に関してはビットコイナー反省会の方でbF金光さんに色々解説していただいて、質問させていただいたりしたので、そちらを是非みてみてください。https://www.youtube.com/watch?v=miUdVXqB6vM
Coinbase上場として自分が個人的に感じていることとしては、既存金融や株式市場とクリプト市場の融合が進んでおり、それは新しい資本や注目を業界に注入することになる一方、技術とかではない既存金融側からのパワープレイで市場や例えばDeFiサービスが荒らされたり、環境面でのビットコインへの批判などポリコレ的な要素が強まること、さらにCoinbase関連企業や投資家含む、一部の人たちへの影響力や資本の更なる集中を及ぼしそう、という点で個人的にはネガティブに捉えている面も少なくないです。
さて、そんなCoinbase。株式投資家や若年層で投資に最近興味を持ったいわゆるロビンフッターと呼ばれるような人たちも含め、かなり注目が強いですね。クリプト界隈ではCoinbaseの上場に関して賛否両論(素晴らしい!過剰評価だ!)など含め色んな意見が出ていました。その中で、一つこぼれ話として面白いのが、Coinbaseはクリプト界隈、特にいわゆるビットコイナーから結構嫌われているということです。なぜCoinbaseを嫌う人が界隈でいるのでしょうか?
理由①
ビットコインへの「リスペクト」が足りないから
Coinbaseはご存知の通り2013年以前から営業していた現存する最も古い取引所の一つです。昔からCoinbaseはどちらかというと保守的な、優等生的な取引所でもあったのですが、当初は上場させていたコインの数もかなり限られ、CEOのArmstrong氏もかなりビットコイン寄りの人だったと記憶しています(当初はまともなコインがそもそもビットコインくらいしかなかったのもありますが)
それがある時から、Coinbaseはどちらかといえばイーサリアムやその他の新しいコインなどにどちらかというとフレンドリーな会社になっていき、「ビットコイン大好き」という感じから「色んなプロジェクトを受け入れていこう」路線に変わっていきました。Bitcoinという言葉を避け、Cryptoと総称する名称を使うことで喧嘩をふっかけられているようなこともありましたねw
この戦略がCoinbaseにとって良かったかといえば、結果を見るとまあビジネス的な視点からは正解だったとはいえます。一方アメリカの取引所として同じく老舗のKrakenはCoinbaseと同様に多数のコインをリスティングさせる一方、会社の代表をはじめ、中心メンバーはかなりビットコイン寄りの人が多く、Krakenはビットコインコミュニティからの支持が昔から強いです。またKrakenはビットコインのオープンソース開発へのGrantなどを少なからず出して、開発コミュニティの支援を積極的に行っている一方、Coinbaseはその規模と収益性から考えるとビットコインコミュニティへの還元が非常に小さいということは常に批判の的になっている気がします。
理由②
17年のSEGWIT2Xの恨み
理由①とも関連するのですが、Coinbaseがビットコインから距離を取り始めた(ように感じる)理由として、17年のブロックサイズ論争とSegWit2xハードフォーク危機の時に、ビットコインのブロックサイズを引き上げて(ハードフォークさせて)、ビットコインの手数料を下げよう!という一派の中心的な役割を果たしていたこともあります。 結局その試みは直前に回避されることになりますが、ビットコインの開発とユーザーコミュニティからは、企業とかの都合にビットコインを無理やり合わせようとした戦犯、みたいな扱いになった感じは否めません。そのブロックサイズディベートの経緯もあり、Coinbaseはどんどんビットコイン寄りの姿勢からは離れて、むしろ積極的に新しいコインやチェーンを支持していく、という方向性にシフトしていったと流れ的には記憶しています。