ビットコインキャッシュが11/15に再分裂しそうです。今回は、なぜビットコインキャッシュは分裂を繰り返すのかについて簡単に触れて見たいとおもいます。殆どのひとは興味が無いかもしれませんが、最後に重要なことも書いたので、読んで欲しいです。
ビットコインキャッシュは、過去2回の分裂をしており、今回が3回目の予定です。第一回は、BTCから分岐してBCHになったとき。第二回は昨年のBSVとの分岐です。第三回の今回は、ビットコインキャット(BCHN)というのが生まれる予定です。
まず、そもそもビットコインキャッシュを支持している人たちは、基本的には過激な自由主義者です。妥協とか、協議とかそういうのではなく、自由競争によってのみ良い物が生まれるという考えで、ソフトウェア開発も市場原理による選別が正しいのだ、という考えを持っているようです。ソフトウェアの開発方針で意見の対立が起きた時にどうするのか?
普通は同じソフトウェアなのですから、どうにか調整してより良い策を探っていくという方法が取られると思います。BCH主義の場合は、同じソフトウェア内でも競争すべしという考えがあります。ビットコインキャッシュには、いくつかの開発者チームが存在しています。ビットコインやイーサリアムのチームが1つであるのに対して、同一のコインなのに開発チームが複数あるのです。その複数の開発チームが、それぞれに良いとおもった新機能・仕様を提案しています。そして利用者が一番良いと思ったものがを選ぶのが市場競争なのだという考えです。(※ここでいう利用者とは、ユーザーのことではなくマイナーのことです)
この新機能の追加は、年に2回行われる定期ハードフォークで行われます。複数の開発チームが勝手に仕様を提案しているのですから、当然毎回ちがうものがでてきます。そこでいちおう調整というプロセスがあるのですが、これが普通の調整とはちがいます。つまり、他の開発チームが提案した仕様を自分たちのソフトウェアにも取り込むか、といった調整になることが多いです。しかし、矛盾する機能がでてくると、すぐに分裂に発展してしまいます。基本的な考えが、複数チームが違うものをつくって、其の中の良い物が市場原理で選ばれるということが良いのだ、という根底があるので、最後まで妥協を探ろうと言う姿勢にはならないんだとおもいます。
さて今回の意見の対立ですが、開発者報酬を作ろうという機能です。Bitcoin ABCという開発チームは、開発チームの人件費を捻出するために、新規コインの発行の一部を開発者に割り当てるという税金のようなものの導入を実装しました。一方BCHNというチームは、そのような機能は実装しませんでした。ここで注意してください。提案しているのではなくて、もうソフトウェアとして勝手に実装してリリースされてます。11/15にアクティベート時限機能がついて、すでにリリースされているのです。ですから、あとはマイナーが選ぶのです。