Jack Dorsey率いるTBDが”Web5”を提唱してから1ヶ月、中身が気になる人によるファーストインプレッションが大体でてきましたね。
ビットコイン研究所でも加藤さんがしっかり掘り下げてくれました。
【2022/6/16】Jack Dorsey率いるTBDが提唱する"Web5"はどういう構想?
【2022/7/7】Web5で実現できるComposabilityの例を考えてみる
上記で紹介されているように、Web5はウェブ上のアイデンティティ(人格)をユーザーが取り戻し、アプリとのデータのやり取りを規格化することを目的としています。
…とはいっても、ちょっとこれだけだとイメージがわかないですよね。
そこで、今回は、このWeb5について雰囲気をつかんでみるにあたり、ビットコイナーの目線で仕様を理解する試みをしてみようと思います。
Web5の復習
詳しくは是非 6/16のコラムを参照頂きたいのですが、骨子を抜粋すると以下のようなかんじです。
- Web5ではアプリケーションや参加者がDecentralized Web Nodesと呼ばれるP2Pネットワークによって繋がれたプロセスを稼働させる
- ユーザー自身についての情報はアプリケーションごとに許可を与えることで読み取り・書き込みをさせる
- 各ノードにはDIDと呼ばれる公開鍵暗号に基づく識別子がある
- DIDの作成や削除などの操作記録はビットコインブロックチェーンに紐付ける形で保存される
- Verifiable Credentialsと呼ぶ電子署名で内容が保護された証明書を発行・検証する仕組みが提供される
上記を組合わせることで、Self-soverign identity (自己主権型アイデンティティ)、つまりユーザーが自身に関するデータのハンドリングを行える仕組みを、普段私たちが手にしているアプリの形で享受できる構造にまで昇華しています。
ここには、新たなコイン・トークンの発行であったり、ガバナンス制御の仕組みであったりといったものは含まれていません。
ブロックチェーンもDID発行・管理にまつわる証憑を実現する一手段として登場するだけの存在感です。
ビットコイナー的一問一答
さて、Self-soverign identityなんて言われると、まるでビットコインみたいで思想的に同じ方向を向いていそうな感覚を覚えるかと思います。
では、どこまで似ていて、どこが違うのでしょうか。