ちょうど2000年頃から日本各地で地域通貨は発行されました。それらの中にはある程度の成功がみられましたが、全体的にはうまくいかなかったという評価が多いと思います。あれから20年。ここ最近は地域限定トークンの発行などが言われており、地域通貨と同様な試みが再び盛り上がっています。そこで今回は2000年頃以降に発行されてきた地域通貨についてレビューし、その意義や問題点などを今一度点検しようと思います。特にアカデミックな文献を探してみようと思いました。
地域通貨とは
地域通貨というのは、文字通り、ある地域のみで通用する貨幣です。法定通貨との違い、発行主体は中央銀行や中央政府ではありません。たとえば、NPOや、商店街の有志ボランティアや、まれに地方自治体もあるようです。もちろん、現在ではもう少し違う状況でして、デジタル通貨の流通や地域トークンを発行するということになるのでしょう。文献によると、実働している地域通貨は2005年頃にビークをつけていました。300程度の通貨あったようです。