2020年2月25日 3 min read

Trezorの脆弱性再び

Kraken Identifies Critical Flaw in Trezor Hardware Wallets - Kraken Blog
Kraken Security Labs has devised a way to extract seeds from both cryptocurrency hardware wallets offered from industry leader Trezor, the Trezor One and Trezor Model T. The attack requires just 15 minutes of physical access to the device. This is the first time that…

すこし前のニュースではありますが、Trezorの脆弱性が再び確認されました。

以前よりLEDGER WALLETのチームより脆弱性は指摘されていましたが、今回は、KRAKENのチームによる独立した試行によるものであり、注目すべき理由は2つあります。

・KRAKENという別のチームにより、独立に脆弱性が再発見された。

・脆弱性の技術的な詳細が公開されている。

というものです。

以前のLEDGERの報告では、廉価なハードウェアをつかって、十数分で攻撃できる手法がみつかった、といった内容にとどまっており、詳細に関しては公開されていませんでした。

今回は、KRAKENが独立に脆弱性の内容を見つけました。つまり、LEDGERの情報に頼ることなく、ハッキング方法を編み出したという意味です。この意義は大きく、もはや方法は秘匿できるものではなく、他の人もハッキングが可能であることを示しています。

そのためか、動画でハッキングの一部始終を公開しています。また脆弱性の技術的な内容についても詳細に触れられています。

もちろん具体的なハッキングに関してはソフトウェアやハードウェアを自作する必要が有りますが、本当にシリアスにやろうとおもう人がいれば、これらの公開情報をもとに試行錯誤すれば、十分可能であるという域になってきていると考えられます。

攻撃方法

攻撃のやり方をおさらいしましょう。ハッカーは、Trezorを分解し、基盤からコアのチップを取り外します。それをハッキング用のPCに再接続します。

ハッキングのソフトウェアは、チップのブートローダにあるバグをついて、攻撃を行います。USB通信の微弱な電磁波をアンプで増幅し、最終的にシードを抜き取ります。

PINを設定していても4桁のPINは2分以内に解読されてしまいます。

脆弱性の報告の内容にもあるとおりに、この脆弱性は、Trezorが利用しているチップそのものにあります。つまりハードウェアの欠陥であって、ファームウェアの更新によるアップデートは不可能です。

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