2020年3月18日 3 min read

ビットコインの店舗決済が広がらない構造的理由

ビットコインの店舗決済が広がらない構造的理由
Photo by Zhou Xian / Unsplash

さて、この記事を書いている間も現在進行形でまた一段と株式市場が下落を始めていますね。若干慣れてきたしまった感じもありますが、コロナウイルスの経済への影響はむしろこれからさらにもう一段階深くなりそうです。

すでにご存知の通り今回ふたをあけてみればビットコインも完全に株式と連動した動きを見せています。有事の時はやはりキャッシュ最強、ということが改めて証明され、ビットコインはこういう時に安心して買えるアセットというステータスにはまだ達してないんだなー、というのが改めて明確になりました。

さて、その理由の一つとして、ビットコインを使って支払いができる店舗やウェブサイトなどの場がまだまだ限られている、という指摘があります。

自分はこの指摘は一理あると思います。もし例えばコンビニとか日常的な場面でビットコインを使える場所が津々浦々にあったとしたら、今回のような株式市場の下落に対しても今ほどは影響を受けることはなかったのではないでしょうか。ではなぜ10年経った今も中々ビットコインのペイメントは浸透してないのでしょうか?

日本でもコインチェックとかは昔頑張ってたんですが、数年前に比べてむしろビットコインペイメントへの関心はさらに下がってきています。ビットコインと比べて手数料の安さなどを売りに店舗決済こそ重要、というスタンスのBCHコミュニティみたいなのもありますが、Tx数など量的に見ても、店舗に利用実態などを聞いても結局ほとんど使われてないのは変わりません。

なので、これは努力の問題とかではなく、もっと構造的な問題です。現状だとユーザーも店舗もビットコイン、仮想通貨決済全般を利用するモチベーションが欠けています。

ユーザーが使わない理由

  1. 投資目的での購入、もしくは価格がもっと将来上がると考えていれば売る意味がない
  2. 送金手数料が高く、しかもそれをユーザーが負担必要
  3. 税金などの制度が不明確、考えるのが面倒

店舗が使わない理由

  1. ビットコインや仮想通貨の保有者がまだ多くなく、仮想通貨支払いを採用してもそもそも利用者希望者がほとんどいないので、採用するメリットがあまりない。
  2. 税金などの制度が不明確。不必要なオーバーヘッドコストの増加。
  3. (まだ仮想通貨の社会的イメージも必ずしも悪くないので、店舗のイメージへの不安など)

特に日本人が日本で決済手段としてビットコインを利用すると想定すると、Paypayではなくてわざわざビットコインで支払う理由は本当にあまりないです。色んな国に行ってビットコインで支払えるお店ある?という質問をすることもありますが、世界的に見ても店舗のペイメントとしてはほとんど普及していません。

ビットコイン/仮想通貨が使われている場所はあるか?

では仮想通貨は店舗や対面決済として全く使い道がないかと言うと、すでに確実に需要があり使われている領域は実はいくつかあります。

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