2024年12月7日 7 min read

Lightsparkが発明した新しいレイヤー2:Spark

ノンカストディアルなライトニングをエンドユーザー向けにスケールさせることの難しさはウォレット事業者が一番痛感しています。これが最近の記事でも取り上げた「Nodeless Lightning(Liquid Networkを使わせるライトニングウォレットのバックエンド実装)」のようなアイデアにつながっています。

セルフカストディ型のライトニングウォレットのスケーラビリティを補完できる技術は出てくるのか
ライトニングでセルフカストディをしようと思うと、最低でも自分でチャネルを保有する必要があり、よりトラストレス性を高めようと思えば自分のノードを立てることになります。したがって、世の中にあるセルフカストディ型のライトニングウォレットはこのいずれかの形をとっています。 しかし、この使い方にはコストがつきものです。例えばチャネルの開設には今のオンチェーン手数料が低迷している環境でも数十円、場合によっては数千円以上になることも考えられます。ライトニングノードの維持も無料ではありません。(趣味で維持している場合は無料のように考えてしまいますが) ライトニングはカストディ型で普及する、という今では主流の主張はこれらのコスト面と、それに関連したユーザーエクスペリエンスの問題を根拠にしています。コストやUXの課題を軽減しつつ、セルフカストディを捨てない折衷案はないのでしょうか? 今日はその折衷案として考えられる、ライトニングが使えるセルフカストディ型のウォレット方式を2つ考えてみます。 ・現行のセルフカストディ型ライトニングウォレットは大別して2種類に分かれ、それぞれに課題がある ・Muti
Liquid Networkはライトニングのライトユーザーの受け皿になりうるのか?試算してみた
ライトニングノードやチャネルの維持には費用がかかります。現行のノンカストディアルウォレットはLSP型が主流ですが、エンドユーザーがLSPに支払う手数料は足りているのでしょうか。この夏の記事でも紹介したように、そんなことはないという事例が蓄積してきています。 LSPは儲からない?ノンカストディアル・ライトニングウォレットを支えるインフラからVoltageが撤退皆さんが主に使われているライトニングウォレットはノンカストディ型のものでしょうか? ライトニングウォレットは大別するとカストディ型・ノンカストディ型に分けられますが、一般的にはカストディ型のもののほうが人気があります。ライトニングノードほどではなくとも、初めて使うときにチャネルの開設が必要であったり、ときどき起動して同期しないといけないなど、多少の不便やコストがあるためです。 とはいえ、ノンカストディ型のライトニングウォレットにも需要はあり、大きな金額を安心して使いたいユーザーが使っていたり、カストディ型のウォレット運営が規制面などで難しい地域で提供されていたりします。昔はスマホにがっつりライトニングノードを丸ごと載せてしまうアプ

ライトニングウォレットのバックエンドを提供している事業者の中でもLightsparkは取引所などに対してサービスを提供しており、開発者にライトニングの発明者であるTadge Dryjaを擁していたなど特徴的な企業です。そんなLightsparkもエンドユーザー向けのライトニングセルフカストディに課題を感じていて、アンサーとして独自設計のビットコインレイヤー2を発表しました。Sparkです。

*Spark
A trust-minimized solution designed to scale Bitcoin and extend the Lightning Network.

今日はSparkがどのような設計になっているか見ていきましょう。

・SparkはStatechainsが源流。Statechainsの課題をおさらい

・ArkにもインスパイアされたトランザクションツリーSpark Tree

・Sparkの今後

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