2020年11月5日 4 min read

ライトニングの資金効率向上を促すLightning Pool

ライトニングの資金効率向上を促すLightning Pool
Photo by Adeolu Eletu / Unsplash

先日、Lightning Labs社がチャネルを張ってもらいたいノードとチャネルを張って収入を得たいノードをつなぐLightning Poolというサービスのアルファ版を発表しました。チャネルを提供する側は一定期間チャネルを維持する対価として金利収入を得るので、Lightning Poolはビットコインを運用する方法としての側面があります。このため、DefiをもじってLiFi(Lightning Finance)のアプリケーションだと持ち上げている人もいます。より本質的には、必要とされているところに確実にライトニング上の流動性が行き渡るように促すLightning Poolについて、どのようにしてライトニングネットワークを効率化するのか、そしてそのサイドチェーンのような仕組みについて解説します。時間がない方は、まとめだけでも読んで下さい。

ビットコインの時間的価値とライトニング

2018年にNik Bhatia氏が書いた"The Time Value of Bitcoin"という記事において、ライトニングチャネルの運用は資金の拘束を意味するため、その機会費用とセキュリティリスク、期待収益率などからビットコインの参照金利を算出できるようになるのではないかという内容が記されました。ライトニングチャネルからビットコイン自体の金利が計算できるという発想が、今回の議題のLightning Poolの仕組みに密接に関わっています。

LIGHTNING POOLとは

Lightning Poolとは冒頭でも紹介した通り、チャネルを張ってもらいたいライトニングノードが、他のライトニングノードにお金を払ってチャネルを張ってもらうためのサービスです。ライトニングネットワークでは資金を受け取るためにはInbound Liquidityが必要で、基本的には相手方にチャネルを開いてもらうか自分でチャネルを開いて他所に送金する必要があります。

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