2020年6月10日 4 min read

Bitfinex&Tether社CTOに聞く、Tetherの現状と今後

Bitfinex&Tether社CTOに聞く、Tetherの現状と今後
Photo by Sam McGhee / Unsplash

先日「On the Brink」というポッドキャストで、BitfinexとTether社のCTOのPaolo Ardoinoさんへのインタビューがありました。(ちなみにこのポッドキャストのホストはCoinmetricsのFounderとしても有名なNic Carterさんです)

Paolo Ardoino (Bitfinex/Tether) – Managing the growth of Tether
Paolo Ardoino, the CTO of Tether and Bitfinex, joins the show to discuss Tether’s design and recent growth.

Tetherに関してはトレーダーにとってもお馴染みですし、ここ数か月でさらに発行量も増加し、市場規模もXRPを抜いて第3位までつけています。

ただし、Tetherの発行主体視点からの話を聞くことは今までほとんどなかったと思うので、BitfinexやTether社として現状をどう見ているのか、というインタビューの内容で面白かった部分を今回は紹介します。

最近Bitfinexからビットコインが流出してEtherが流入しているがなぜ?

ビットコインに関しては大口のOTC取引があり大量のビットコインを売ったこと。また、アルトコインへの需要が増加し、ビットコインを他の取引所に送ってアルトコインを買ったりするパターンが増えているのでは?Etherの流入はEthereum2.0への準備?の可能性があるが、細かいことはわからない(言えない)

Bitfinex上でのEthereum2.0のFork先物取引について

17年のビットコインハードフォーク論争の時に提供されたSegWit2xコインの先物取引市場と似たようなもの。SegWit2xフォーク危機の時もこの先物市場が支持率などを測る一つの予測市場となっていた。

Ethereum2.0コインの先物市場が立つことで、どれくらいの保有者がEthereum2.0に資金をロックアップする意思があるかを測ることが出来る。この数値なども参考にし、Bitfinex本体もEthereum2.0へのEtherのStaking量の意思決定などが行えるようになるため、重要。

BitfinexはStakingとユーザーの投票権などについてどういうポリシーを持っているか?

EOSのStakingに関してはすでにポリシーを作っていて、取引所にEOSを預けているユーザーも匿名で投票できるように配慮している。ただし、本当はユーザーにもっと積極的に投票してもらいたいが、実際にこの機能を利用している人たちはあまりいない。

Ethereum2.0でEthereumのStakingが始まったとしても、基本的には取引所ユーザーが自分自身で選択できるようにして欲しいし、その為のテクノロジーとツールの提供はしていく。特に重要な意思決定についてはコインを預かっている取引所ではなく、ユーザーが投票して決めるべきだと思う。

最近のTetherの発行量の爆発について。何が起きている?

3月に仮想通貨価格全般の急落があった。この時に仮想通貨購入への需要が増したが、素早く動かすことが出来ない銀行口座で死んでしまっている資金(Fiat)がかなりあったようだ。この問題を解決するために、Tetherの新規発行にさらにお金が集まった形になったのでは?最近はEthereum TetherとTron Tetherの利用が増えてきており、トレード目的以外での利用も出てきている(ペイメント利用やマイナーがTetherでオペレーションコストを払ったり)

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