ちょうど今、アメリカ・ラスベガスでBitcoin 2025という大規模なカンファレンスが開催されています。メインステージに政財界から豪華な登壇者が来ていることが話題になりがちですが、こういうカンファレンスで一番面白いのはオープンソース開発者や業界内のコアな事業者がサイドステージやサイドイベントで他では聞けない赤裸々なデータを共有していたり、プライベートな実験の話をしていることだったりします。
今回のカンファレンスも例外ではありません。サイドステージで行われたとある発表がライトニングネットワーク関係者の間で大きな話題となっています。

それはc=という現在世界で7番目に規模の大きいLSPが、ライトニングネットワークにおける送金中継(ルーティング)で年率9.7%、額にして年間で9BTCほどを稼いだという発表でした。これまで、ライトニングの送金中継で年間3~5%ほど稼げれば非常に優秀、という相場観でしたが、この規模のルーティングノードでも10%近く稼げるということが衝撃的でした。
しかも、c=はCashApp(Squareの個人間ペイメントアプリ)の専属のLSPなので、CashAppユーザーの送受金は必ずc=のノードを経由しますが、今回発表した数字はCashApp由来のLN中継を除外した、純粋に第三者同士のペイメントを中継して得られた金額だけの数字だそうです。
Cash App volume has been removed from the APR calculations for exactly that reason. pic.twitter.com/DCatcJtfaS
— Ryan Gentry (@RyanTheGentry) May 29, 2025
今日はc=の驚異的な収益率の秘訣を探ってみます。
・CashApp経由の送金はカウントしていないが、それでも強大なアドバンテージ
・MLエンジニアを雇い、本気の分析
・c=の手法から得られる教訓とは?