2020年5月12日 3 min read

半減期の思い出

半減期の思い出
Photo by Peter Conlan / Unsplash

本日無事にビットコインが半減期を迎えました。

ビットコイナー反省会に出演したときには、わりあい淡々としていたのですが、実際にその瞬間をまた過ごしてみると、感慨もひとしおでした。

いくつか半減期に際して考えたことを書きます。

629999のメッセージ

半減期1つ手前のブロック629999のコインベースに、再びメッセージが書き込まれていました。其の内容は、

Injection, Fed's Plan Far Exceeds 2008 Rescue

"公的資金注入。連邦の計画は2008(リーマン・ショック)の救済を遥かに超える"

というものです。これは、NYタイムスの4月9日の見出しです。みなさんお分かりのように、2008年にビットコインが生まれた時のジェネシスブロックに、書き込まれたメッセージに対比させたものですよね。

ジェネシスブロックでは、Chancellor on brink of second bailout for banks(銀行救済へ二度目の公的資金注入へ)です。ビットコインが生まれたときの状況へのメッセージですが、12年たったいま、コロナという別の要因により、再び大量の紙幣が印刷されている状況です。その真っ最中に半減期を迎えたことは、象徴的だといえましょう。

このメッセージは、F2Poolが書き込んでいるのは分かっているので謎とかはないんですが、粋なメッセージだと思いました。

当時1軒の家のなかに、業界全部が

4年前の半減期は、阿佐ヶ谷かなにかの1軒屋スタジオを借りて、オールナイトのパーティーをしたのを覚えています。当時の取引所のひとほとんど(BF、CC、Bitbank、BTCBOX他)などが参加し、メディア、開発者、ジャーナリストなど含めてやったのを覚えています。その後のBCH分裂で主体的な役割を果たすロジャー・ヴィア氏もまだ居ました。

半減期のモニターにはBlockchain.infoを使う予定でしたが、ビットフライヤーの加納社長がこのときのために用意したのか、出来たばかりのChain flyerをスクリーンに写しだしてこれで42万ブロックを待つんだぞと張り切っていたのを覚えています。

思い出していて、スゴイと思ったのは、当時1軒の家のなかに、業界全部が入りきったんですね。ほぼ主要なひとは全員いたと記憶しています。

4年後の今になってみると、業界はとても1軒の家には入りません。ビットコインだけではなくブロックチェーン周りも含めるととてもではないけど入りません。業界の規制団体などもできて、体制も大きくなっています。

大きく業界が成長したんだな、というのを実感するととともに、1軒に収まっていたあのころを懐かしく思います。

ビジネス的にも、投資的にもどうなるかまだ全然わからないビットコインを、純粋に熱い思い出語って集い、1軒の家のなかで業界みんなで半減期を迎えた。まさに黎明期のストーリーで、もう二度とこのようなことはないでしょう。

そうした時代に関われたことをとてもうれしく思います。たぶん、僕が年老いて自分の人生をふりかえってみたときに、それぞれの半減期に何処で何をしていたのか、というのを思い返すことになるでしょう。やっぱり4年に一回こうしたイベントがあるビットコインは、いいものですねぇ。

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