ここ数年でビットコインから金利収入を得る方法としてレンディングが人気を集めてきており、他にもライトニングノードの運用やWBTCなどの形に変えてDefiを使った運用など、取引所でのトレード以外にビットコインを増やすいろんな手段が出てきています。
そのうち有望な1つとして、DLCを使ったP2P取引、特にDLCを使ったカバードコール商品が今後数年で流行るのではないかと思っています。そこで、DLCとカバードコールについて復習し、他に実現できるものがないか見ていきましょう。
DLCとは
ご存知のない方のために復習すると、ビットコインにおけるDLCとは2者+オラクル間のマルチシグプロトコルで、オラクルが発表する結果によってマルチシグに収めたビットコインの分配が決定するものです。
オラクルは個別のDLCの存在や参加者を知らないので不正を働きにくく、また複数のオラクルを併用して不正防止力を高めることもできます。
例えばAさんとBさんが1BTCと0.5BTC入金し、選挙の結果によって総取りするDLCを作ります。選挙の結果を配信するオラクルの署名と組み合わせることで、事前に用意していた結果シナリオのうち合致する結果のトランザクションが実行できるようになります。すると事実上オッズが2:1のP2Pベッティングになります。
Atomic.financeというサイトがDLCを活用した予測市場を作っています。
事前に生成する結果のデータ量が大きくなりますが、ある時点でのビットコイン価格なども結果をある程度の間隔で区切ればDLCでP2P取引できます。ここからビットコインデリバティブが色々生まれてきそうですね。