自身がサトシナカモトだと主張するCraig Wrightとhodlonautとの3年にもわたる法廷論争が決着しました。この裁判ではCraigはサトシ・ナカモトだとは認められず、また、348,257ドルの賠償を命じられました。

詳しいことは上記URLを参照いただくとして、これが意味するのは、ゴシップのひとつに決着がついたといったところでしょうか。CraigがリードしていたビットコインSVにとっては影響が大きいかもしれませんね。
さて、今回はそんなビットコインSVや、同様にビットコインから分裂したビットコインキャッシュについて、これらのコインって今どうなっているんだろう、というのを追跡調査してみました。
おさらい
まずは簡単に歴史をおさらいします。各コインは次のような時期に誕生しています。
- 2009年1月 ビットコイン誕生
- 2017年8月 ビットコインキャッシュ(BCH)がビットコイン(BTC)から分裂する形で誕生
- 2018年11月 ビットコインSV(BSV)がビットコインキャッシュから分裂する形で誕生
ほかにもビットコイン〇〇というのが沢山登場しましたが、日本では上場していないので省きます。
以下、各コインごとの状況を簡単に俯瞰します。
価格推移
2017年8月以降での価格推移は次のようなかんじです(BSVは横軸がずれていることに注意)



いやあ、どれもなかなかのボラリティですね。でも、2022年にはいってからは安定している?
さて、現時点(10月26日)での1枚あたりの価格はというと、
ビットコイン: 305.37万円
ビットコインキャッシュ: 1.69万円
ビットコインSV: 0.71万円
とずいぶんと開いてしまっているようです。
取引所での状況
日本暗号資産取引業協会(JVCEA)によると、現在日本には33の取引所が存在しています [参考]。
そのうち、2022年10月現在での各コインの取扱取引所数は次の通りでした。
| 暗号資産名 | 取扱取引所数 |
|---|---|
| ビットコイン | 30 |
| ビットコインキャッシュ | 26 |
| ビットコインSV | 1 |
参考: https://jvcea.or.jp/about/document/#gaiyo
ビットコインを扱っていない取引所が3社あるのは面白いですね。
ビットコインSVはフォビジャパンのみが扱っているようです。
取引所における取引量についても公開されていました。

8月だけで現物BTCが5829億円分も取引されています。
対して、BCH、BSVはというと、取引量ラインキング10位以内には入っておらず「その他」としてまとめられてしまっていました。最大で245億円程度の取引量なようです。
世界での状況
BCHのその後
2017年に誕生し、その後2018年にBSVと袂を分けたBCHですが、実は2020年にさらに
- BitcoinCash ABC (BCHA)
- BitcoinCash Node (BCHN)
とにハードフォークしています。ややこしいですね。
ビットコイン伝道師として有名なRoger VerはBitcoinCash ABC陣営となっています。

日本の取引所ではBCHNをティッカーシンボルBCHとして取り扱っており、BCHAは取り扱いがありません。
世界に目を向けると両方を取り扱っている取引所もあります。例えばバイナンスはBCHNはBCH、BCHAはそのままBCHAというシンボル名で取り扱っていました(過去形なのは、以下が理由)。
さて、そんな支持を得るのに苦労していたBitcoinCash ABCですが、2021年7月にはeCash(XEC)にリブランディングしています。リブランディングにより最大発行枚数がビットコインの1万倍の21兆枚になりました。最近では、Avalancheというコンセンサスアルゴリズムに移行したようで、ファイナリティが1コンファームなのが売りとのこと。また、こちらのツイートから察するにPoSになるようです。もう名実ともにビットコインの名を背負わないコインとなったようです。
そんな、eCash Avalanche Networkは現在42ノードで運用されているとのことです。

BSVのその後
冒頭で紹介したCraig率いるBSVですが、その誕生からずっとCraigによる裁判の印象が強いです。名誉毀損で提訴したり、

ホワイトペーパーの著作権侵害を訴えたり、

といった具合です。
肝心なBSVブロックチェーンはというと、訴訟のせいなのか少数派PoWなせいなのか、大規模な攻撃を受けること幾度、といった状況。
2021年6月24日、7月1日、6日、9日の攻撃

8月3日の攻撃

また、2022年にはいると、ビッグブロック派の宿命なのか、いたずらや攻撃なのか異常なブロックサイズになっているようです。ここ一ヶ月でブロックチェーンサイズが2TB増加しているとのこと。
BSV is breaking in front of our eyes in real-time. The current blockchain size is over 8 TB. A month ago, it was 6 TB. 😬
— George (@__overflow_) October 20, 2022
HFSP pic.twitter.com/vUrr5lZVPT
ノード運用はちょっとやそっとの覚悟では出来ない規模になっているようです。
ノード数を調べてみたところ、18ノードとのことでした。

PoWチェーンでこの規模の分散性なのはちょっと心配です。
まとめ
今回はBTC以外のビットコインであるビットコインキャッシュ、ビットコインSVについて、誕生後どうなったのか近況を調査しました。調査当初はどんな実利用をされているのか、といった点にフォーカスして調べたかったのですが、なかなか有意義な文献にたどり着かず、ちょっと寂しい感じになってしまいましたね。
こういった使われ方をしているよ、と見聞きされている方、是非こそっとコメントを頂ければと思います。



