先週はLuke Dash Jr氏が運営する新興マイニングプールがOrdinals Inscriptionsを検閲していることが話題になっていましたが、今週も引き続きLuke Dash Jr氏がビットコインをデータ置き場に使うユースケースに対する反発を行動に移しており、Bitcoin Coreのトランザクションリレーポリシー (ノードが隣のノードから受け取ったトランザクションを他のノードに転送する際の条件) のうちトランザクションに関係ないデータ量を判定するコードがInscriptionsのデータサイズを見落としているのはバグだと指摘し、修正案を提出するなどしています。
先週の記事↓
この「バグFIX」に関してツイッター上の日本語Ordinalsファン界隈 (そんなものがあるようです) で誤解が広まりつつあったので、この機会にSpotlightに説明記事を投稿させていただきましたので、ぜひそちらもご覧ください。
さて、ビットコイン上に通貨と無関係なデータを記録したのはOrdinals Inscriptionsが初めてではありません。ジェネシスブロックにはかの有名な"The Times 03/Jan/2009 Chancellor on brink of second bailout for banks."という文章が埋め込まれ、10年前には1つのトランザクションでビットコインのホワイトペーパーのPDFが埋め込まれているケースもありました。
今日は忘年会で披露する豆知識として使える、ビットコイントランザクションにいかにホワイトペーパーが埋め込まれたか、そしてどのように復元できるかを見ていきましょう。
・データの様々な埋め込み方とInscriptionsの元祖
・マルチシグを使って埋め込まれたPDFの読み取り方
・おまけ:ジェネシスブロックの文章はどう埋め込まれている?