2020年2月18日 2 min read

ビットコインとプライバシーの基本

ビットコインは、ブロックチェーンが誰にでも見えるためにチェーン解析による追跡が可能です。個々のコインの移動を追うだけでなく、クラスタリングといって特定の特徴をもったトランザクションを統計的に見ていくことで、真の保有者を明らかにしたり、アドレスとアドレスの関係性を暴いたりといった手法もあります。

一方で、Zcashや、Moneroなどの匿名性をプロトコルに直接ビルトインしたコインが開発されましたが、匿名性が仇となって日本の取引所では扱えないなど、広がりに難点があります。

という背景がある上で、現在の開発者のプライバシーに関する考えというのは、「ビットコインには最終的にプライバシーが必要である」

というものだといえます。となると、規制などとの落とし所はどこになるのでしょうか?

現在は、3つの策が中心になっています。

1. ライトニングネットワーク

ライトニングネットワークの送金は、全体を記録するような機構はなく、当事者同士でのデータやり取りによってのみ残高を管理しています。そのため、送金が行われても第三者がそれをモニターするということは難しいでしょう。仮にチャネルの精算が行われても、得られる情報は精算後の残高であり、その間に何処とどのような送金が行われたかを知る由はありません。

"ライトニングの中継ノードは送金の内容を検閲できてしまう" という主張がよくありますが、正しくもあり間違ってもいます。正確には自分が中継した前後だけはわかるが、そもそも他人が中継したものはわかりようがないし、また中継が2つのノードを経由する場合、次のノードより先に関しては情報を得られません。全てのライトニング中継を検閲することは不可能です。

つまり、ライトニングはプライバシーに優れた支払い方法であるといえます。

もともと少額支払いのための技術です。コーヒー1杯300円の支払いといったものに対して、マネーロンダリングだとかそういう追及をしてもしかたなので、ライトニングであればプライバシーを認めてもOKというのは合理性があります。

2. サイドチェーン

次は、サイドチェーンです。サイドチェーンでは、本物のビットコインをペグという技術により、別のブロックチェーンに移すことができます。Liquidは代表的なサイドチェーンです。

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