2022年7月6日 4 min read

1997アジア通貨危機と現在を比較してみる

1997アジア通貨危機と現在を比較してみる
Photo by Ibrahim Boran / Unsplash

最近は円安が進み、2022/07/05時点で1ドル=135円になっています。そろそろ急激な円安もとまり、戻すのではないかという見方もあるが、どうでしょうか。逆に円安がさらに進むとアジア金融危機が起きるかもしれないというような記事が出ていました。

https://www.bloomberg.co.jp/.../2022-06-09/RD883NDWX2PX01

アジア通貨危機といえば、タイ・インドネシア・韓国・マレーシアなどドルペッグ制を採用していた国で通貨暴落が起き、変動相場制へと移行したということで有名です。人類にとって貨幣について考えさせる歴史的な出来事でした。

アジア通貨危機後の1998年には1ドル145円を超え、150円近くまで円安になっていました。私も日本円を持っていますが、このまま持ち続けるリスクについて気になります。今回は、通貨危機当時の状況と現在の状況を比較し、今後の見通しについて考察したいと思います。

当時の状況を振り返りながら、現在と比較していきます。

通貨危機直前の状況ですが、タイや韓国などアジア各国は輸出型の経済で発展している途上でした。

中国は1992年頃から改革開放政策がすすめられ、まだ経済発展がはじまったばかりでした。

当時のアジア各国はドルペッグ制を採用していました。ドルとの為替レートを固定することは、貿易に安定をもたらすというメリットがあります。また、オフショア市場などにも固定レートはプラスに働くようです。

アメリカは、1993年にクリントン大統領が就任していました。1994年にアメリカの景気が拡大し、失業率が下がり始めました。当時のFRB議長だったアラン・グリーンスパンは、インフレ抑制のため、段階的に利上げを行いました。

(現在のアメリカは、コロナショックからは立ち直りつつあるのでしょうか。失業率もロックダウン期よりは回復していると思います。一方で、インフレはすさまじく利上げも激しいですね。この点は当時と似ています。)

1995年にロバート・ルービン財務長官が就任し、強いドル政策をとっていたようです。

(ドル高が進んでいる点も今と似ています。)

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