ビットコインのマイニング(採掘)関連株式の下落が止まらなくなっていますね。以下のチャートは、ビットコインとマイニング株ETFの年初来の騰落率を比較したものです。
マイニング株ETFが上回っていると言えなくもないですが、それも投資した場所次第ですね。仮に7月15日を起点に比較すると…
マイニング株ETFは半値以下までの大きな下落を見せています。ビットコインは14%の下落ですから、3.5倍のレバレッジが効いたマイニング株の動きは、、、、怖すぎます。
9月4日のVol.224号「ビットコインよりもマイニング株の方がお得ですか?」では、以下のようなポイントに触れました。
○ ビットコイン主要採掘会社の決算書は赤字
○ 株価の上昇は期待先行によるもの
○ 2024年半減期で採掘量が半分へ切り下がり「売上半減期」が来る
○ 現物ETFが認可されれば資金は抜ける
○ 相関に見える動きも、(しばしば)期待でしかないことがある
現在のマイニング株の下落の原因として、会社の規模も影響しています。会社は運転資金を銀行からの借り入れで調達することが一般的ですが、銀行が求める金利は会社の規模によって異なります。
2023年にシリコンバレー銀行が経営破綻してから、銀行は貸し出し審査を厳格化しています。特に小型企業への貸し出しの金利は大幅に上昇しています。
https://bilello.blog より
米国株式の指数を見ても、中小型株の多いRussel2000は鮮明に下落をしています。金利が一気に1.5%も上昇すれば、利益率の低下は避けられません。
しかし、Riot社などは決算書を見ると銀行からの借り入れはなし。機械のリース代なども負債の中で2%を切る程度ですから、中小型株の下落の影響を受けて売られたと考えるのが現実的でしょう。
参考:Riot社のバランスシート
https://www.riotplatforms.com/investors/financial-information/balance-sheet
ビットコインの動きは銅価格がヒント?
前置きが長くなってしまい、すみません。米国株が苦戦を続ける中、ビットコインも上昇の兆しを見せつつ、その後押し戻されるという展開が続いています。
この状況の中、銅の価格動向がビットコインの次の動きの手がかりとなるかもしれません。
銅はもともと景気の先行指標として示唆を与えることから、Dr.カッパーと呼ばれることもあります。中国経済に反応しやすかったり、ゴールドほど金利に影響を受けなかったりするので、何かとビットコインと絡んで動くことも多くあります。
※あくまで筆者観測であり、他の人に聞いても「ハア」とか言われるので秘密にしておいてください。
さて、その銅ですが動きがさえません。中国の不動産が動いていないから需要が弱く、在庫も足下で積み上がっていることが影響をしています。