2023年5月2日 6 min read

Vol.206 それでも金本位制には戻れない(2023年5月1日)

Vol.206 それでも金本位制には戻れない(2023年5月1日)

連休に突入しましたね。筆者のように通常運転の方もいれば、遠方へリフレッシュに出かけられている方もいらっしゃると思います。渋滞のピークは5月3日~4日だとか。お出かけの方、くれぐれもお気を付けて、楽しんできてくださいませ。

さて、ゴールデンウィークを直訳すれば「黄金週間」。まさに文字通り、いまの円建て金価格は連日最高値更新中。逆の見方をすれば、日本円は最安値を連日更新中とも言えます。

試しに1,000万円で買うことのできるゴールドの重量を計算してみました。結構な衝撃かもしれませんので、見られる前に一度、深呼吸しておいてくださいね。

1,000万円で買えるゴールドの重量はまもなく1キロ未満へhttps://www.tradingview.com/x/YyNfpHWd/

日本で金を買うには、消費税を支払う必要があります。これを含めて計算すると、まもなく1,000万円でも1キログラムの金を買うことが出来なくなってしまいそうです。

参考までにビットコインのホワイトペーパーが公開された2008年10月31日に縦線を描画しておきました。当時と比較すると、1,000万円で買うことのできるゴールド重量は、4キロから1キロまで減ってしまいました。言い換えれば、いまの日本円は当時とくらべて1/4の価値に下落しているのです。

ビットコインやゴールドが上がっているのではなく、法定通貨の価値が下がっている。今一度、それを思い起こさせてくれるような図ですね。

日銀の新総裁も緩和継続を表明しています。このまま行けば、1,000万円で1キロの金も買えなくなる日が目前に来るのでしょう。

Buy Bitcoin よりも、Sell Fiat Currency(法定通貨売るべし)こそが王道になる日も近いことでしょう。

それでも金本位制には戻れない理由

さてここまで書くと、「じゃあ金本位制へ戻したらいいんじゃない?」という意見も出てくるかもしれないですよね。先に結論を書くと、人類が金本位制に戻ることは(ほぼ100%)無理だと思っています。その理由を少し書いてみたいと思います。

まず最初に「金本位制」の定義を確認しておきましょう。

金を通貨の価値基準とする制度各国の中央銀行が発行した紙幣と同額の金を保有し、いつでも相互に交換することを保証する。 19世紀から20世紀の初めにかけて世界で取り入れられていたが、1929年の世界恐慌以降、相次いで廃止。”(By野村證券さん)

では「金本位制」に対して、世の意見はどのようなものなのでしょう?

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