2022年9月5日 6 min read

Vol.173 実質金利の逆イールドが買い場の特定に使えるか検証してみたら意外な結果に (2022年9月5日)

Vol.173 実質金利の逆イールドが買い場の特定に使えるか検証してみたら意外な結果に (2022年9月5日)

こんにちは。ボラティリティが消え去ったビットコインに変わり、天気予報では台風11号が明日朝に四国へ接近見通しとなっているようです。近隣の方は、くれぐれもご注意くださいませ。

さてビットコインは値動き幅も消え、いまは「いつ見ても2万ドル」な状態が続きます。しばらく放牧でしょうか?

なにも考えず値段だけを見るなら、2015年の「いつ見ても200ドル台」とそっくりです。2016年中旬ころまで、ビットコインは忘れ去られた存在となったことを思い出す人もいるのではないでしょうか?

上チャートは2022年現在、下チャートは2015年のビットコイン価格を100倍したもの

さて今のビットコイン。いわゆる「独歩」の動きは影を潜め、株式や金利市場などの外部環境に身をゆだねるような動きが続いています。

とくに今年の4月ころには、米金利が一瞬だけ逆イールド(長期金利が短期金利よりも低くなる逆転現象)へ転落。このときはメディアでも話題になりました。

米国の長短金利差は8月9日に2000年来の最低値をヒット

そして現在の状況は、絶賛逆イールドが進行中。8月9日に -0.48をヒットし、2000年以来の落ち込みとなっています。

過去を振り返れば、逆イールドが発生してから時間差を置いての景気後退(株価の下落)がセット(上チャート内のグレイ部分は景気後退期)。それこそ世間では話題活況だろうとGoogleトレンドで調べてみましたが、興味自体は消滅していることがわかりました。

Googleトレンドでの逆イールド興味は、本年4月からは下落傾向

意外な結果ですが、やはり世の中で話題になるには、テレビやニュースなどで取り上げられる必要があるのだなと、改めて認識をいたしました。

いくら金利の話題をYouTubeにあげてもView数が伸びないわけです。いや、後藤さんは人気爆発しているから、自分の作り方が甘いんだろうな。反省です...

さておき、足元で気になることがあるとすれば、11月に中間選挙を控えた米国の大統領支持率でしょうか?8月15日からジリジリと下がり続ける米株の影響を受けることなく、景気よく上昇しています。

バイデン氏の支持率:8月15日以降の株価下落にかかわらず上昇

8月15日の支持率は40.2%でしたから、現在の42.7%は2.5%の改善。もちろん理由はガソリン代の下落なわけですが、株価下落でも支持率に影響なしとなった以上、ますますインフレ対策の高金利政策を前面に打ち出す可能性を感じる結果となっています。

もし金利上昇バンザイの展開が続くなら、ビットコインも11月の米中間選挙あたりまでは少し重たい展開が続くという見方が主流になるかもしれませんね。

さて週末に講義を作るので数字とにらめっこをしながら、すごく違和感を感じたことがありました。

それは、ついに実質金利までもが逆イールドへと転落していたことです。

実質金利(インフレヘッジ債の利回り)は短期が長期を上回っている

名目金利の逆イールドは見慣れた昨今ですが、「実質金利よ、お前もか」と、じーーーーと画面を見つめてしまいました。

そこで個人的な興味もあり、実質金利が逆イールドへと転落した時のビットコイン価格動向について、バックテストをしてみました。

すると、自分が当初思っていた結果とは異なる意外な示唆を与えてくれました

なかなかに感動的でしたので、こちらでシェアをさせていただけたらと思います。

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