2025年は3月に入ってからビットコインも冴えない動きが続いていますね。
このビットコインの弱気な動きに少し拍車をかけた可能性がある内容として、ユタ州議会で注目されていたビットコインの投資条項が削除されたこともあったのかもしれません。
参考:ユタ州でビットコインを準備資産とする法案(HB230)は、3月7日に上院で修正され、ビットコイン投資条項が削除された。財政リスクや規制懸念から反対派が優勢となり、市民の暗号資産利用保護に焦点を移した内容で可決。知事署名待ちで、準備金の夢は遠のいた。(Grokまとめ)
この出来事は一見、ネガティブに捉えられそうです。ただ筆者は逆にビットコインにとってはポジティブだったのではないかと考えました。
今回の記事では、その辺りを少し書いてみたいと思います。
ユタ州が認めたセルフカストディ法案は州の特性によるもの
さて今回、ユタ州で25年5月に施行される可能性が高くなった法案の内容を確認してみましょう。特に注目したいのは、セルフカストディを正式に認めている点です。
法案の「Section 2, Section 7-28-102」を見てみると、州や地方政府が以下のようなことは禁止できないって書いてあります:
- デジタル資産(つまりビットコインとか)を合法的な支払い手段として受け入れる自由
- 自分でウォレット(セルフホスティングやハードウェアウォレット)を使ってデジタル資産を保管する権利
つまり「ビットコインで払いたい」「自分で管理したい」という個人の自由を守る方向にシフトしたってことですね。
これ、すごくユタっぽいなって思うんです。
筆者は米国に駐在で4年ほどいたことがあるのですけれど、そのうち3年半はユタで過ごしたんですね。だから現地の特性が少しだけ分かるんです。
迫害から生まれた自立の精神
ユタ州を特徴づける大きな要因に、末日聖徒イエス・キリスト教会(LDS、通称モルモン教)との強い結びつきが挙げられます。
ユタ州の人口の約60~70%がモルモン教徒と言われており、特に州都のソルトレイクシティは末日聖徒イエス・キリスト教会の総本山として世界的に知られているんですね。
1830年にNY州で創設されたLDSは、当初から迫害されており、教徒は逃れ続け、現在のユタ州であるソルトレイク盆地(当時はメキシコ領)まで過酷な旅を経て辿り着いた経験があります。
その後も連邦政府とは緊張が続き、最終的にユタ州が米国に45番目の州として認められたのは、1896年になってからでした。
こうした時代背景があるため、ユタ州は「(米国からの)自立と自己依存」「政府からの独立性」といった自立の精神を持ちやすい特徴があるんですね。
それらは、教会の設計からも、如実に確認することができます。
モルモン教会の自立と「備え」の文化。
ユタ州にはたくさんのモルモン教会があります。そして、ほとんどの教会には巨大なパラボラアンテナが設置されています。

これらは通常時には教会の放送に使用されていますが、有事の際には独立した通信網として機能するように設計されています。