さて、今回は解説というか久しぶりに感想というか少し軽めのコラムっぽいコラムを書こうと思います。今日本でも最も注目されている新型コロナウイルスの話です。
自分も素人ながら色々調べて居るのですが、何か日本で情報発信している人たちの意見もバラバラ、色々混迷しているなー、という印象が強いですが、ビットコインや仮想通貨に与える影響を中心に感想を何点か。
イベントやカンファレンスの中止
これは特にこの業界に限ったことではないですが、ここ数週間で多人数の集まる関連イベントやカンファレンスもどんどん中止、延期されていますね。ただし、元々この界隈はグローバルにリモートで働いている人も多く、イベントのオンライン開催なども出来ますし、そこまで大きな影響はなさそうです。
逆に言うと、あまりクオリティが高くないカンファレンが多く、色んなところでBlockchain Weekだ、など元々イベント開催過剰だった気がするので、まあ個人的にはちょうどいいんじゃないかな、とも思います…苦笑
中国のマイニングオペレーションの停止要請とASIC製造への影響
先週佐々木さんのコラムでもメンションがありましたが、中国では工場のオペレーションの停止や、外出の制限などが数週間前から実行され、この一環で中国のマイニングファームにも停止要請が出た、というニュースがありました。
また、マイニング専用のASICの製造や出荷にも遅れが出ているようです。
これによるハッシュレートの急激な低下や価格への影響などは出ていないですが、今回のような緊急対応や、国策としてビットコインの禁止などを中国政府が仮に決めたとしたら、ビットコインマイニングに与えられる影響力について真剣に吟味する必要があるなと改めて思いました。
マイニングはアメリカやカナダへの移転トレンドもあり、以前と比べれば地理的分散は進んできていますが、それでも全体的な中国依存は否定できません。
さらにちょうど1週間ほど前にアメリカの財務長官Mnuchinが「仮想通貨の規制の重要性」を強調し、マネロンなどに対して厳しく追及していく姿勢を改めて明確にしました。
詳細は明らかにされていないですが、取引所の規制の他にマイニング/マイナーの規制も想定され、果たしてビットコインは政府からの検閲や攻撃があった時にどこまで機能性を保てるのか、それとも結局規制や検閲への耐性はあまりなく、いわゆるCensorship Resistanceや中立性、オープン性が守れないのか、いよいよ本格的な試練が始まりそうです。