2021年11月19日 4 min read

Peter ThielからThomas Jeffersonまでビットコイナー気質を感じさせる偉人たち①

Peter ThielからThomas Jeffersonまでビットコイナー気質を感じさせる偉人たち①
Photo by Chris Lawton / Unsplash

【2021/10/22】【2021/11/05】の「サイファーパンクとデジタルキャッシュの歴史」では、監視国家の台頭を阻止すべくプライバシー保護の立場から、ビットコインに至るデジタルキャッシュ開発に邁進したサイファーパンクをご紹介しました。

本コラムでは、経済、国際秩序などの観点から貨幣制度に疑問を呈し、ビットコイン誕生のずっと前にビットコインを想起させる代替貨幣の必要性を訴えた著名人をご紹介します。

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PETER THIEL(1999年)

ご存知の通り、PayPal、Palantir Technologies、Founders Fundを創業したアメリカのシリアル起業家兼投資家です。同じくPayPalマフィアのElon Musk氏ほどではありませんが、過去、ビットコインに関する発言をしています。

「Jim Cramer(人気投資番組のホスト)の助言通りにFANG株を買っていれば、資産を8倍にできた。VCを出し抜けたのだ。今ならビットコイン。ポテンシャルはとてつもなく大きいが、あまりに馬鹿げているため、プロの投資家は躊躇して買えない。FANGの時と同じだ。」

(出典:https://www.csis.org/.../peter-thiel-its-us-make-future...

上記は2014年の発言ですが、これだけではビットコインに肯定的なのか否定的なのか分かりませんね。

2017年半ばにThiel氏が創業パートナーのVC、Founders Fundは1,500〜2,000万ドル相当のビットコインを購入、翌2018年にはThiel氏個人として再生可能エネルギーを使ってビットコインマイニングを行うスタートアップLayer1 Technologiesのシードラウンドに投資しました。(出典:https://twitter.com/anilsaidso/status/1205226367308058625...

こうした経緯もあり、Thiel氏ビットコイナー説が囁かれていましたが、これまで本人が公に認めたことはなかったと思います。

それが先月、カミングアウトと思えるような発言を連発します。(出典:https://youtu.be/jdCKNSMbJwE, https://www.zerohedge.com/.../its-most-honest-market-we...

「私の最大の過ちはビットコインをもっと買っておかなかったこと。ビットコインは炭鉱のカナリア、危機を警告している。」
「Fedはエコチェンバー、問題を直視しておらず紙幣印刷で乗り切れると高を括っている。」
「ビットコインは最も公正な市場だ。その市場が旧体制は崩壊寸前だと言っている。」

さらに今月初めにカリフォルニアで開催されたAtlas Society Galaの来賓スピーチでもダメ押し。(出典:https://twitter.com/Wolfvon.../status/1456482898844872704...

「ビットコインは、このご時世に希望を見出せる数少ないものの一つ」

余談ですが、イベント主催者のAtlas Societyは、ベストセラー小説「肩をすくめるアトラス」の著者Ayn Randが創始したObjectivism(客観主義)という哲学をプロモートする団体です。客観主義は理性、利己、成果、個人の自由を重んじる思想です。ビットコイナーの価値観に近いからか、私を含めビットコイナーには「肩をすくめるアトラス」のファンは多いです。哲学書のような堅苦しさのないフィクション小説で、アイアンマンを思わせるストーリーは読み始めると止まらない面白さです。まだ読んだことがない方は、ぜひ読んでみてください。

本題に戻ります。

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