2020年1月14日 4 min read

ステーキングは希釈化である事実について

先週いちばん驚いたのはコインチェックのステーキングの開始です。

ステーキングサービスについては、業界内で法的な論点を頭出しして勉強している段階という認識だったので、いきなりコインチェックによって本サービスが提供開始されたのには正直びっくりしています。

取り扱いコインはLISKで正直微妙すぎですが、現在取り扱っているコインのなかから・・ということになると致し方がないとはいえます。

ステーキングは、レバレッジ2倍、新規コインも扱えない業界にとって新しい顧客を獲得する起爆剤になりそうです。

さて、私はステーキングについては好意的なことを書いてきました。

ただし、ステーキングやPOSというエコシステムの本質は何なのか?ということは理解しておいたほうが良いです。

ステーキングは、文字通り、なにもしないでコインが増えるので、まるで魔法のように見えます。

しかし、そんな馬鹿なはなしはなくて、コインは実際には増えているのではなく、希釈化しているだけなのです

ポイントは3つ

1. 新規のコインを得るのに追加的な費用がかからない(ノーリスク)

2. コインの経済が内部に閉じている

3. 得られるコインはあくまでそのコインである

POSと、PoWのマイニングを比較したときに、決定的に違うところです。

POSでは新規のコインを得るのに追加的なコストはかかりません。電気を消費することなく、文字通り無からコインが生じます。

PoWでは、マイニング機材に投資し、電気が消費されると共にビットコインが生まれます。そこにはひとつのエネルギーの保存則のようなものがあり、フリーランチではありません。PoWでは、新規コインの価値はそのコインの経済システムの「外部」からやってくるということになります。

一方で、PoSでは、コインの価値は内部から生じています。PoSでは、コインを手に入れるのに何らのリスクを追うこととなく、無からコインが生じます。

こういうと、PoSでもリスクがあるから無じゃないという反論が必ず有ります。

コインの価格の変動や、ロックしているあいだの機会費用などのリスクがあるというものです。

しかし、そのリスクはたんにコイン内でのリスクであって、外部経済とリンクいていません。単なる内部規定であって、そのリスク行為が外部からみて意味があることではないのです。

この違いについては直感的に理解できる人もいれば、いくら説明しても平行線のままのひともいますので、これ以上の説明はいたしません。この説明でわからなければ、一生わからないでしょう。

外部経済と内部経済

PoWもPoSも報酬はその新規コインの発行で支払われますが、発行されたコインの役割は真逆です。

PoWはでは、外部経済から価値が由来するので、新規発行により時価総額が増えて、コインが発行れるごとに価値が追加されていきます。

PoSでは、内部経済から無からコインができるので、新規発行が発行されるごとに希釈化がおこります。価値の総量は変わらず、1コインあたりの価値がその分減るはずです。

これは、株を理解している人なら、こう言い換えることができます。

・PoWは、第三者への増資による新規の株の発行。時価総額は増える。

・PoSは、株主への比例割当の新株発行や、株式分割。時価総額は増えず、株の単価がその分だけ下がる。

(実際には多少希釈化しても株価はそのままだったりするので、うまく誤魔化された結果、希釈化されず時価総額上昇してしまうという市場のミスがあります。ただし、それはトリックとして原理原則は別途踏まえてください。)

ということで、POSで金利が得られるというのは、実際には金利はえられておらず、単に希釈化されているだけということです。

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