こんにちは。AndGoのハードウェア担当の片山です。
これまでTrezoreやColdCardなどメジャーなオープンソースのハードウェアウォレットを紹介してきました。他にも様々なプロジェクトがありますので紹介していきたいと思います。
Specter
https://github.com/cryptoadvance/specter-diy
STMicroelectronicsから発売されているSTM32F469I-DISCOというボードを使用したプロジェクトです。このボードはSTM32F469というマイコンの中でも比較的高性能なチップのための開発用ボードです。チップ内にグラフィックス処理をするための機能を積んでいるため,開発ボードにに4インチのタッチパネル付きの液晶ディスプレイが付属しています。I/Oが揃っているので,付属部品なしで動くものを作りはじめることができます。特徴としては$40ほどの外付けのQRコードスキャナ(コンビニにあるようなバーコードをスキャンするデバイスの二次元版?)を取り付けることで,アドレスのQRコードを読み取ることができます。QRコードスキャナが無くてもUSB経由で送信することもできるそうです。
ウォレットとしてはBitcoinの送受金に関する一通りの機能があるほか,マルチシグでの運用も可能です。イコン内に秘密鍵を入れておくこともできますし,「agnostic」モードという電源を落とすと情報がすべて消去されるストイックなモードもあります。使用するたびにニモニックから復元して使う形になります。頻繁に送金せず,かつニモニックを安全に保管できる場合はセキュリティ的に問題なく使えるでしょう。
Arduino Hardware wallet
https://forum.arduino.cc/t/arduino-hardware-wallet/577425
Arduinoという単語は多くの方が聞いたことがあると思います。
Arduino UnoというマイコンボードをUSBケーブルでPCに接続し,OSSのArduino IDEを使えば誰でも簡単にマイコンの開発ができるためホビー用に人気のある開発環境です。以前はマイコンをつかった電子工作はマイコンの他にプログラムの書き込み器などが必要だったり,PCの環境構築も面倒でしたが,非常に簡単になりました。