2025年5月6日 7 min read

Vol.309 ビットコイン市場心理を数値化する:①恐怖指数はこう使う!(2025年5月6日)

Vol.309 ビットコイン市場心理を数値化する:①恐怖指数はこう使う!(2025年5月6日)

ビットコイン愛好家の皆さん、こんにちは!

2020年頃には、1日で20%近い値動きが頻繁に見られたビットコインも、最近では随分と安定した資産クラスに成長をしました。

ハラハラドキドキの毎日を楽しんで(?)いた古参投資家の方々から見れば、なんだか物足りなく感じられるかもしれません。

だからこそ、こういう静かな時に次の動きに備えておくという考え方はあって良いのかもしれません。備えあればなんとやらですね!

そこで今回から数回にわたり、ビットコイン市場の強弱を判断する方法、特に「数値化」された心理指標ついて解説しつつ、活用法についても触れていきたいと思います。

第1回目は、株式指数の市場で有名な「恐怖・強欲指数(Fear & Greed Index)」の暗号資産版である、「Crypto Fear & Greed Index」に焦点を当てます。

日本語にすれば「暗号資産の恐怖・強欲指数」ですね。この指標が何を示し、どのように計算されているのか。そして、市場の転換点を予測するのに活用できる現実的な方法などを考えてみたいと思います。

相場が穏やかな今こそ、次の嵐に備える絶好のタイミングです。この数値のリアルな使い方を味方につけて、次の大きな値動きに備えちゃいましょう!

クリプト恐怖指数とは?

正確には「Crypto Fear and Greed Index(暗号資産恐怖・強欲指数)」と呼ばれる指数ですね。

ビットコインや他の主要な暗号資産の市場センチメントを数値化する目的で、Alternative.meが2018年に開発したものです。

https://alternative.me/crypto/fear-and-greed-index/#google_vignette

0から100のスケールで表され、0が「極端な恐怖(Extreme Fear)」、100が「極端な強欲(Extreme Greed)」を示します。

↑図①:Alternative.meが公開するクリプト恐怖指数

2025年5月6日現在の「強欲指数」は59となっていますから、ちょっとだけ強気というところでしょうか。

この指数は、投資家の感情が市場に与える影響を把握し、過剰な感情による売買を避けるためのツールとして使われます。

以下、指標について超簡単にGrokに説明してもらいます。


主な特徴

  • 目的: 市場の感情を定量化し、投資家が恐怖(パニック売り)や強欲(FOMO:取り残される恐怖)に基づく非合理的な行動を抑える手助けをする。
  • 計算方法: 以下の6つの要素を基に毎日更新されます(各要素の重みは変動する場合があります):
    • ボラティリティ(25%): 直近30日と90日のビットコイン価格の変動性を比較。高いボラティリティは恐怖を示す。
    • 市場モメンタム/取引量(25%): 現在の取引量とモメンタムを過去30日/90日と比較。過剰な買い量は強欲を示す。
    • ソーシャルメディア(15%): ツイッターなどのセンチメント分析。高いインタラクションは強欲を示す。
    • ビットコインのドミナンス(10%): ビットコインの市場シェアの増減。ドミナンス上昇は恐怖、低下は強欲を示す。
    • Googleトレンド(10%): ビットコイン関連の検索頻度。「ビットコイン価格操作」などの検索増加は恐怖を示す。
    • 調査(15%): 現在は停止中だが、過去には投資家調査が含まれていた。
  • センチメントの分類:
    • 0–24: 極端な恐怖(買いチャンスの可能性)
    • 25–49: 恐怖
    • 50: ニュートラル
    • 51–74: 強欲
    • 75–100: 極端な強欲(売りチャンスの可能性)

この指数とビットコインの値動きを時系列で比較できるよう表示してくれるサイトもあります。

例えば bgeometrics.com では以下のようなグラフを見ることができます。

↑ 図②:Crypto Fear and Greed Indexの推移 https://charts.bgeometrics.com/fear_greed.html

実態としては「ビットコイン恐怖指数」が正しい

さてこの指数ですが、計算方法を深掘りしていくと、実態としてはビットコイン専用の指数であることが分かってきます。

指数の計算要素(ボラティリティ、取引量、ソーシャルメディア、Googleトレンド、ビットコインドミナンスなど)は、ほぼビットコインの市場データを参照しているんですね。

現実的に長期間ちゃんと存在して、データ量が十分にあり、信頼できる指標が容易にとれるのはビットコインのみ・・・という事情も影響しているのでしょう。

それにアルトコイン(ETH、XRP、SOLなど)の価格は、ビットコインの動きに追随する傾向が強いため、ビットコインのセンチメントが市場全体の代理指標として機能する・・・という背景もあります。

この指数の実態は、ビットコインのためのツールだと理解しておくとわかりやすいかもしれません。

よってここからは、「ビットコイン恐怖指数」と呼ぶことにしますね。

80超えで加熱、20割れで売られすぎ

一般的に、このビットコイン恐怖指数が75を超えてくると加熱、25を割り込むと売られすぎと言われています。

とはいえ加熱するときはトコトン熱くなり、失望が折り重なる時はどこまでも下がるのがビットコインの特徴でもあります。

ここは一つ、加熱と売られすぎの指数を5ほど外側に振り出したポイントに絞ってみてみましょう。

以下はこのビットコイン恐怖指数の80超えと20割れの水準にハイライトした図です。手書きで読みづらい点は、ご了承ください。

図③:ビットコイン恐怖指数は80超えと20割れに注目するとわかりやすい(かもしれない)

こうしてみると、ドンピシャとまでは行かないまでも、この指数が大まかな相場の切り替わり場所を示してくれていることが見て取ることができます。

このように市場の心理をある程度計測できるのは、便利ですね。

より踏み込んでビットコイン恐怖指数を使うには?

ここまでは、ビットコイン恐怖指数の一般的な捉え方について説明をしてきました。

ここからは、少し踏み込んで使う方法を見ていきましょう!

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