こんにちは。AndGoのハードウェア担当の片山です。毎週水曜日はAndGoのエンジニアが交代で技術に関するマニアックな記事を皆様にお送りしています。
今回はオープンソースのハードウェアウォレットのColdcard (https://coldcard.com/) について解析していきたいと思います。Coldcardはカナダ発のハードウェアウォレットです。電卓みたいな見た目でタッチ式のキーパッドがあり比較的シンプルな形状をしています。bitcoin.org でも紹介されています(https://bitcoin.org/ja/wallets/hardware/coldcard/)。Micro SDカードへのバックアップできることが特徴的です。
ファームウェアとハードウェアがオープンソースとしてGitHubで公開されています(https://github.com/Coldcard)。firmware > hardware > schematic-mark3b.pngとたどっていくと回路図を見ることができます。ColdcardもSTM32を採用していて,STM32L496を使用していることがわかります。ちなみにTrezorは不正に秘密鍵を取り出すために使われている電圧グリッチという方法があります。Trezorに使われているマイコンはSTM32FシリーズでColdcardのものとは構造が異なっていることから,Coldcardでは同じ手段が使えない可能性があります。