2020年8月11日 5 min read

DefiでつかえるBTCペグトークンについて(wBTC, RenBTC, sBTC)簡単解説とリスク

引き続きDefiを試してみます。

Defiの稼ぎ方の基本として、プールへの流動性の提供というのがあります。これによって、流動性のうち一部が還元されるほか、ガバナンストークンの配布がうけられることがります。

これをやろうとしたときに、どうしてもイーサリアムのDefiですから、ベースとなるものは、ETHとERC20トークン、または、そのステーブルコイン(DAIや、USDC、USDT)ということになります。

イーサリアム系のひとはこれらをホールドしているとおもうのですが、私のようなビットコンマキシマリストとなると、これらトークンは一切もってなかったりします。

しかしこれらトークンでないとDefiに参加できないのですから、しかたなく購入するわけなんですが、BTCも同時に上がっている最中ですので、できればBTCは売りたくありません。

そこで、先物でBTCをロングしてヘッジしながらUSDTを買うといったようなことをするわけですが、これが非常に面倒です。

流入が加速するBTCペグトークン

そこで、なんとかBTCをそのままイーサリアム上でDefiにつかえないかと考えるひともでてくるわけです。そこで出てきたのが、ペグトークンです。つまり、BTCと価格連動するERC20の資産をイーサリアム上で作り出し、それを代替とするわけです。つまりBTCステーブルコインですね。今回はこの流れをおってみます。Coindeskによれば、イーサリアム上に流れ込むBTCの量は加速的にふえているとのことです。"イーサリアムブロックチェーンに流入したビットコインは7月、約9600万ドル(約100億円)に達した。6月に記録的な増加を見せ、約5900万ドルとなっていたが、さらに増加した。現在、2万ビットコイン(約2億2500万ドル、約235億円)以上がトークン化され、イーサリアムブロックチェーンで利用されている。"

(https://www.coindeskjapan.com/73732/?fbclid=IwAR1-T5dvplVWyRVq7-0Xgr8QVzFc3uPI9RP85A-kq85h0MEPqGNTpOl9274)

イーサリアム上のBTCペグコインはマイナーなものを含めると何種類かあるようですが、ここでは代表的な3つのものを解説します。

wBTC(Wrapped BTC)

wBTCは、イーサリアム上のBTCトークンのシェアの75%をもつリーダーです。1万50000BTC以上が発行されています。

発行方式は、カストディです。BitGO社が、現物のBTCを預かり、その預かり証としてwBTCを発行する形になっています。100%の準備率です。発行方式でいうと、TetherのUSDTと同様で、発行体の信用のもとに発行されているということになります。ただ、BitGO社は、取引所のお金なども預かっているカストディ企業のNo1ですから、信用具合でいうと、かなり信用できるといえるのではないでしょうか。次にあげるRenBTCが非中央集権型をうたっていますが、現時点では、はるかにBitGOのほうが信頼性があります。

wBTCは入手がなかなか困難です。BitGOに直接BTCを預け入れることはできず、マーチャントといわれる提携取引所をつかって交換することになります。そのほとんどが、Coinlistというカリフォルニアの取引所がになっています。わたしもwBTCを手に入れようと、Coinlistに登録したのですが、KYCがいつまでたっても終わらず、ずっと使えない状態です。米国企業だけに、ややこしい感じの匂いがしますw

というわけで、wBTCは信用できそうだが、入手が面倒というデメリットがあったのですが、どうやらFTX.comで、先日から交換できるようになったようです。

交換の手数料は、0.25%程度。wBTCを、BTCにもどすときも0.25%とられます。往復で0.5%です。

wBTCですが、なんといっても、MakerDAOの担保に使えるというのが最大のウリです。wBTCを担保に、DAIを生成(借り)りて、そのDAIをつかって、Defiのファーミングをするというのが一般的なつかわれかたでしょうか。これにより、BTCを現金化することなく、DAIをを調達することができ、またBTCの値上がり益も失うことがありませんので1つのwBTCで2回美味しいってことになるわけですね。

このように、値上がりしそうなコインを担保にしてステーブルコインを借り、それをつかってDefiファーミングするというのが、Defi周りでの基本運用パターンになっています。ETHホルダーは以前からそれをやっていたわけですが、BTCをホルダーも同様のことができるようになったのは、嬉しい限りですね。

RenBTC

RenBTCは、RenVMというものを通して分散型で発行されるBTCペグトークンです。いちおう分散型のしくみといわれています。

基本的には、BTCのチェーンで、BTCをマルチシグアドレスにロックします。そのロックが確認されたら、イーサリアムのスマコンがRenBTCというERC20トークンを発行します。元に戻すときは、逆をするわけです。

スマコンでやってるので分散型ということなわけですが、気になるのは、このBTCをリリースするときの秘密鍵をどうやって生成しているのかというところです。

詳しい仕組みは私もよくわかってないのですが、概要だけをみるとRENはPOSで動いており、ダークノードといわれるいわゆるバリデータノードがあります。そのノードの2/3以上の承認で、いろいろそのあたりが出来るということのようです。

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