2023年の秋に発表されたBitVMはいわゆる「ビットコインL2」、その中でも特にzkロールアップと呼ばれる技術を実現する方法としてその後も改良が続けられており、例えば最近のOP_Return騒動で「緩和されたOP_Return制限の想定されるユーザー」として一部のコア開発者に挙げられたCitreaというzkロールアップも利用しています。
OP_Return戦争再び:ブロックチェーンにデータを刻む機能について再燃する議論
今週、ビットコイン関係のツイッターがある話題で持ちきりになっています。GitHubのBitcoin CoreリポジトリにPeter Todd氏が提出した以下のプルリクエストです。 Remove arbitrary limits on OP_Return (datacarrier) outputs by petertodd · Pull Request #32359 · bitcoin/bitcoinAs per recent bitcoindev mailing list discussion.
Also removes the code to enforce those limits, including the -datacarrier and -datacarriersize config options.
These limits are easily bypassed by…GitHubbitcoin この提案は、現在Bitcoin
なお、この緩和をCitreaが要望したわけでもありませんし、実際に使用するとも限りません
発表当初のBitVMは理屈としては動くものの、実際に利用するにはあまりにも大量のオンチェーントランザクションを必要とする問題がありました。その後、BitVM 2、BitVM 3という改良版が発明されてきており、上記のCitreaもBitVM 2を利用した状態で来月のメインネットリリースを目指しています。
今日はBitVMが初期の状態からどう改善されてきたか、新しく出てきた課題は何なのかを見ていき、使うときはどういう心がけが必要か考えてみます。
BitVMはビットコインのインターオペラビリティを飛躍的に向上させる起爆剤となるか
2023年秋にビットコイン開発者の間でにわかに話題された新しい発明がありました。BitVMです。 This is probably the most exciting discovery in the history of bitcoin script. It seems to knock down practically every door, and gives us access to covenants, sidechains, and powers similar to Liquid or the EVM, all at once with no forks required. I can’t wait to publish
BitVMが当初話題になっていた頃に本稿で紹介した際の記事もあわせてどうぞ。
・BitVM 1→BitVM 2は効率やトラストレス性を大幅に改善
・BitVM 2→BitVM 3はオンチェーンフットプリントを解決するが、大きなトレードオフが発生する
・まだ課題が多く残っている中、使う際に気をつけたいことは?