2020年2月4日 2 min read

Bitcon SVの自滅への道

BSVが2月4日、本日にハードフォークを予定しています。なまえはGenesis。そのスペックが発表されました。

https://www.bitcoinsv.com/2019/12/20/bitcoin-sv-genesis-hard-fork-specification?fbclid=IwAR2f1aDKAZ21zwvX1ybGGOy80JKKUApJTFRoEoe10z1qQvzAPBn3Ypt_wk0

今回のHFはラディカルです。

・ブロックサイズ上限の完全撤廃

・OPリターン機能の制限解除

・スクリプトメトリックタイプの32bit制限廃止

・P2SHの廃止

・初期に廃止されたOPコードの完全な復活

・ノン・スタンダードTXの無制限解禁

・OP_CHECKLOCKTIMEVERIFY and OP_CHECKSEQUENCEVERIFYの廃止

などです。

BSVでは、2009年のビットコインがオリジナルであり、それ以降に加えられた修正や機能追加は間違いであるという思想に立脚しています。

ついに今回は、ビットコインの発展に伴って加えられた機能すらも削除しようとしています。

なかでもP2SHの廃止は、クレージーです。それを中心に3つの重要な機能変更について解説します。

1. P2SHの廃止

P2SHは、スクリプトのハッシュ宛の送金という機能です。

誤解を恐れず簡単にいうと、マルチシグやSegwitのアドレスがそれにあたります。BTCでは全体の31%のコインがP2SHのアドレスに保存されています。(https://txstats.com/dashboard/db/p2sh-statistics?orgId=1)

これに伴い、従来の方法ではマルチシグが作れなくなります。

取引所のコイン保管はセキュリティ上、コールドウォレットにマルチシグが標準的になっています。

当然ながら困るのは取引所です。

BitGOは、この理由により、BSVのサポートを終了する宣言をだしています。BitGoは、取引所向けにコインの預かりを行っている業者です。アルトコインについては自前でウォレットを構築せず、こうした預かり業者に委託してコスト削減していることが多いです。

BitGoがBSVを扱わなくなれば、当然、それを使っていた取引所も受け入れができなくなります。

また自前でウォレットを構築している取引所であっても、この変更に伴い、ウォレットに大幅な改修を加える必要がでてきます。セキュリティの根幹部分ですから、十分にテストする必要があるのは間違いなく、ちゃんと対応しようとおもうと、コストがかかるはずです。

もちろんコストを最小にする方法もあります。マルチシグを使わないことです。結局、BSVを扱う取引所は、マルチシグではない方式に戻すと思われます。

●アドバンスド:ノン・スタンダードTXの解禁

技術に詳しい人は、P2SHを廃止してしまったら、マルチシグほか、OPコードをつかったトランザクションはどう作るのか?という疑問がわくとおもいます。

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