もし目の前に数種類のビットコインがあったとしたら、あなたならどうしますか。もし選べるのであれば、1番早く値上がりするビットコインを選びたいと思うでしょう。
ですが、もしそれが難しいのであれば、できるだけ下がりづらいビットコインを選びたいとも思うかもしれません。
今回の記事では、同じビットコインでも下がりづらい対象を選んで買ってみたらいいんじゃないかということを説明したいと思います。
ドル建てなのか円建てなのか
まず最初に以下のチャートをご覧ください。こちらは2025年1月1日から記事を書いている4月21日現在までの2種類のビットコインの騰落率です。

同じビットコインですが、片方のビットコインの方がより値が下がっていることがわかります。これはどのようなものでしょうか。種明かしをしてしまえば、1つはドル建て、もう一つは円建てのビットコインです。
現状では、イラストの中の円建てビットコインの方がより値下がりしていることがわかります。
なぜこのようなことが起きるのか
ビットコインのように世界中で取引されている資産は、基本的にドル建てで値段が決まります。そして値段が決まった後に、為替レートがかけられて、最終的なローカル通貨の値段が決まります。
これはゴールドなどでも同じことですが、つまり最後にドルとローカル通貨の為替が影響してくるということになります。
よって円建てのビットコイン価格は以下のように決まることになります:
円建てのビットコイン価格 = ドル建てのビットコイン価格 × ドル円レート
つまり、冒頭のチャートの中の2種類のビットコインの騰落率の差は、同じ期間のドル円の騰落率の差になるわけです。
ちょっとチャート1の騰落率に戻ってみますね。ざっくり赤がー7%、青がー17%になっていることがわかります。
この差を求めると、およそ10%ですね。
では、この10%は何を表しているのでしょうか?同期間のドル円チャートを同じ騰落率で表示してみました。

どうでしょう?2025年に入って本日まで、ざっくり10%下落していることがわかります。
そう、図1に表示された二つのビットコイン騰落率の差は、そのままドル円の騰落率だったということですね。
ビットコインの値段がどのように形成されるかのメカニズムについておさらいをしてみました。
ドル円相場がわかればビットコイン投資の判断材料に
では、もしもドル円の相場がある程度わかるのであれば、現時点から円建てのビットコインを買った方が良いのか、それともドル建てのビットコインを買った方が良いのかの判断ができることになるかもしれません。
我らがドル円は今大変に興味深いポイントに到達をしていますので、ここからは少しドル円について考えてみたいと思います。