読者の皆さんのほとんどはBIPという用語をご存知かと思います。Bitcoin Improvement Proposal (BIP)とはビットコインに対してなにか変更(新しい機能や仕様など)を加えるためのプロセスで、誰でも参加できる状況で、慎重にゆっくりとその是非を検討するための仕組みとなっています。
ところが、近年このBIP採択パイプラインが非常に遅いことに不満を持つ開発者が増えています。また、昨年注目を集めていたコベナンツに関連してソフトフォークをSignetで実際に動かしてみて評価するためのクライアント:Bitcoin Inquisitionというものも生まれています。このBitcoin InquisitionにおいてBINANAというBIPを置き換える仕様追加プロセスが導入されました。
今日はBINANAがBIPプロセスとどう異なるのか、そしてBitcoin InquisitionとBINANAが描くビットコイン開発の今後のあり方を解説していきます。
・BIPプロセスの問題点
・BINANAとBitcoin Inquisition
・これからのビットコイン開発はどうなる?