ついに日経平均は4万円を突破、ビットコインは明日にでも1,000万円を突破しそうな状況ですね。このままビットコインも株価指数も上昇を続けていくのでしょうか?それとも大暴落は避けられない?
本日の記事では、過去から現状を見ている限り、警戒すべきは通貨大暴落によるハイパーインフレである・・・ということを書いてみたいと思います!
4万円の日経平均が5,900円まで下がるほどの歴史的な崩壊
過熱した経済と株式の投機熱を抑えるべく、アメリカの中央銀行FRBは利上げを開始。その結果、新築住宅の建設から自動車の販売、さらに鉄鋼生産まで下押しする経済の警告サインが連発。それでも株式市場は意に介さず上昇ラリーを継続...
もう読み飽きた文章ですね、たった一点を除いては。
この文章、じつは1929年の米国を振り返ったものです。当記事を書いているのが2024年ですから、いまから95年前ですね。
さて、1929年の株価上昇ラリーは、どのような結末をたどるのでしょう?下のチャートは、その後のダウ平均推移です。
1929年8月に記録した380.33を最後に、1932年6月までの3年間弱で44.74ドルまで下げることとなりました。
下落率にして86%ですから、たとえるなら4万円の日経平均が5,600円まで下がるのと同じです。もう目の前は真っ暗どころか、どこを見ても絶望しかない状況だったでしょう。
さて2024年現在に戻り、足元の動向をみてみましょう。
3月1日に発表された製造業の景況感指数(ISM)は、好不況の分かれ目となる50を16か月連続で下回り、22年ぶりの低迷を記録しています。
その一方で、半導体のボスに上り詰めたNVIDIA社は、時価総額が2兆ドルを超えてとどまるところを知りません。
景気後退サインは出まくっているのに、なぜか株価は止まらない。1929年と同じ状況が繰り返されているようにも見えますね。。。
また株価の大崩落が起きてしまうのでしょうか?
筆者の考えは、暴落は株価よりも通貨価値のほうに起きるというもの。言い換えれば、株価は下がらず物価が大暴騰する可能性のほうが高いというものです。
ここからは、その背景となった筆者の考え方を書いてみたいと思います。客観的な事実もあれば、主観的なこともありますから、あくまでも読者様の考え方の踏み台程度にとらえていただけましたら幸いです。
では行きましょう。
ジョージソロスでさえ見誤った米ドルの支配権
1929年並みの株価暴落に最も近い動きを見せたのは、やはり2008年のリーマンショックでしょう。
住宅ローン証券をごちゃまぜにして、格付け会社も巻き込んで組成した意味不明な証券を投資家に売り付け、その膨大な損失を中央銀行が通貨発行でうやむやにしてしまったアレです。
伝説の投資家と呼ばれて久しいジョージソロス氏は2008年の著作で、そのリーマンショックが100年に一度規模の「スーパーバブル崩壊」の引き金になると唱えました。
ですがソロス氏が予測した「崩壊」は、市場にまき散らされた債務を米国の政府が肩代わりすることで回避され、株価は2009年から上昇へと転じることとなりました。
ある意味では見事に予測を外したともいえるソロス氏ですが、ここに1929年と今との違いが集約をされています。