「事実は真実の敵なり」という言葉があるそうです。例えば書店で本当に買いたかった本Aが置かれておらず、別の書籍Bを購入したとします。事実として残るデータは「Bが売れた」ですが、真実は「Aが欲しかった」ことにあります。よって「事実は真実の敵」だということです。(ラ/マンチャの男 セコマ会長 丸谷智保氏、日経新聞より)
本日、メルカリのBTC取引サービスが開始から7ヶ月で利用者数100万人突破したと報道がありました。
これまで、さんざん日本人はビットコインに興味がないと言われてきましたし、Googleトレンドのデータも、その”事実”を証明していました。ですが、"真実"は「気軽に始められるサービスがなかっただけ」ということですね。
”発表によると「メルカリ」のビットコイン取引サービスのユーザー81%は、暗号資産取引歴「なし」と回答しており、多くのユーザーがメルカリアプリで初めての暗号資産取引を体験しているという。”
ビットコインの取引経験がない人も、家庭内の不要品を売ってビットコインに変える。これぞ不要品マイニングですね。メルカリには、ますます頑張ってもらいたいです。
ビットコイン予報は↗↑↑
さて冒頭でも登場したGoogleトレンドによれば、本日の最大インタレストは「日経平均株価」でした。一日の下げ幅としては656円と、まあ通常運転の範囲内です。それでも、やはり中東情勢への不透明感が警戒をさせているのでしょう。
それもそのはず、イスラエル・パレスチナ事変が起きた翌週は、安全資産の王道であるゴールドが100ドルほどの上昇となりました。普段はせいぜい40ドル動けば御の字ですから、市場に与えたインパクトも大きかったでしょう。
下の図は、ゴールドとビットコインの動きを上下に並べてみたものです。完全に真逆で動いていますね。
これだけみると、ゴールドこそ危機で買われ、ビットコインは売られる資産という認識にはなりそうです。
が、その解釈こそ「事実」と「真実」の混同かもしれません。ここからは、なぜビットコインが初動で下げた後に上昇し、今から「↗↑↑」となるかもしれない背景を追ってみたいと思います。
テクニカルとリスクオフのぶつかり合い
まずはビットコインの方から見ておきましょう。今回の下落は、完全にテクニカルなものですね。
誰でも一度は耳にしたことのある「移動平均線(MA)クロス」という考え方があります。短いMAが長い方を抜けたら市場の方向感が変わる・・・というものです。
チャートに落書きをしてみました。
- 100日移動平均線の方が下にいれば、売り
- おなじく上にいれば、買い
- そして100日移動平均線に値段がタッチしたとき、アクションを取る
こんな感じで決めておくと、ちょうどチャートのような感じになります。馬鹿にできないのが、これが結構ハマったりするんですよね。だから「たかがテクニカル・されどテクニカル」で見ざるを得なくなるわけです。
よって、画面内の右上にSellと書いたところは、移動平均線は下抜けするわ、100日平均線に値段は戻ってくるわで、売られても仕方ない場所ではありました。