2022年も残すところ10日間。まもなく年越しカウントダウンが始まる時期となりました。ビットコインは執筆時点で17,000ドルを少し割る水準にあり、年始の46,000ドルと比較すれば、およそ6割減で着地しそうな雰囲気にあります。
さて弱気なニュース量産で売り込まれた2022年に対し、2023年のビットコインはどのような年になるのでしょうか?
将来の値段が誰にも予測できないことは、2022年初頭を振り返ってみると明らか。ほとんどの論調は「ビットコイン10万ドルいつ?」というものでしたし、私自身も年末17,000ドル割れまで売り込まれるなど、予測していませんでした。
そんな中ではありますが、いまある手元の材料から見える2023年のビットコイン市況を(自己ログの意味も含めて)あえて書いてみたいと思います。
もちろん主観も多分に混ざってしまうものですから、「こういう考え方をしている市場参加者もいるんだな」くらいに留めておいていただけたら幸いです。
ビットコインは買い手不在が続く
1月からビットコインは上昇の波にのり一気に10万ドルへ!と言いたいところですが、そうも問屋が卸しそうにはありません。
もちろん理由の1つは、2022年11月のFTX破綻事件。とくに大口資金の出し手である年金基金がロスカットした案件が痛手だったように思います。
2022年11月18日、カナダのオンタリオ教職員の年金基金がFTXに投じていた 95 millionを全損処分するとの報道がありました。
同基金によれば、損失は運用金額の 0.05%であり影響は限られるものの、やはり「全損」には落胆したとのこと。
Ontario Teachers’ statement on FTX
https://www.otpp.com/en-ca/about-us/news-and-insights/2022/ontario-teachers--statement-on-ftx/
こうした大口のお金は、何よりも「激変」を嫌います。どう考えても、オンタリオ教職員の年金基金が暗号通貨関連の会社に資金を預けることは、もう二度とないでしょう。
95 million USDは手付金みたいなもの。激変がなければ運用金額の1%(1.9 billion!)を超えるところまで進んでいたであろう将来価値が、ほぼすべて吹き飛んだ結果となっています。
どれだけ底値が堅くても、大口の資金が入ってこないかぎり、上値は限定されることになります。
2023年の前半、やはりビットコインの上値は抑えられる形になりやすいのではないでしょうか?具体的な価格水準については、後編で考察を進めてみます。
ビットコインが底値を打つのは2023年3月という市場織り込み
ではビットコインが底値を打つ時期は、いつ頃なのでしょうか?あくまでも2022年12月22日現在、市場が織り込んでいるスケジュールだけ見ておきましょう。