2022年12月13日 6 min read

Vol.187 ビットコインは乱世の奸雄にあらず|イーサ起点の買い戻しは続くか

Vol.187 ビットコインは乱世の奸雄にあらず|イーサ起点の買い戻しは続くか

人工知能のChatGPTが大人気ですね。無料公開から5日間で100万人の利用者を突破。同じ利用者数を獲得するのにTwitterは24ヶ月を要したそうです。成長速度に換算すれば、Twitternの1750倍速。破竹の勢いですね。

ビットコインの存在意義も見事な回答を返してくれます。

見事ですね。もし上の解釈が正しいのだとすれば、ビットコインのニーズが高まるのは以下のような環境だと言えます。

  • 政治の情勢が不安定化すること
  • 金融システムが機能不全に陥ること
  • 国境を越えた取引の必要性が高まること
  • 匿名を求められる取引ニーズが高まること

まさに乱世。そして乱世と言えば三国志の曹操。

「天下はまさに乱れようとしている。一世を風靡する才能がなければ、救済できないだろう。乱世を鎮めることができるのは曹操(ビットコイン)、君かもしれない」

そうかビットコインは、乱世の奸雄と言われた曹操と同じだったのか!

政治情勢が不安定化し金融システムも機能不全。国境も互いの自己解釈で不明瞭になり、商習慣がまったく異なる不特定の相手とネット経由で越境取引が日常とくれば、ビットコイン以外に対応できる通貨はないでしょう。

ビットコインがChatGPT並に必要とされる世界は、つまり一時的に平和とは離れた世界観になるということなのでしょうか?

これに関して調べてみると、意外とビットコインは平和主義なのではないかという真逆の結論へと行き着きました。こちらでシェアをさせていただきたいと思います。

ビットコインは思ったよりも平和主義~格差が消えるときに買われている

まずビットコインは世の中の不平等を訂正することができるのでしょうか?以下はChatGPTから得た回答です。

ビットコインは、デジタル通貨の一種であり、その性質上、所得や資産の格差を解消することはできません。ビットコインは、金融システムの改革や、通貨の権威性に対する批判を受けて生まれたものですが、その目的は所得や資産の格差を解消することではありません。また、現実世界では、ビットコインの取引や保有は、一部の人々が比較的高い所得を得ている人たちに限られており、貧しい人々にとっては、取引や保有することが困難であるという問題もあります。そのため、ビットコインを通じて世の中の不平等を解消することはできません。

やっぱりビットコインは、格差が拡大する中で役割を拡大する「乱世の奸雄」?この点に関して、少し気になるデータがありましたので、取り上げてみます。

米国の分断は2022年12月に過去最大へと上昇

さて毎度ニュースのヘッドラインを騒がす米国の金融(金利)政策。これを決めるFOMCが重視する指標の一つに、ミシガン大の消費者信頼感調査があります。
ChatGPTに用語を説明してもらいましょう。

いやもう完璧ですね。さてこの調査、あまり知られていませんが、内訳を見ていくと、消費者信頼感の指数と並んで、「消費者経済状況(景況感)」を「支持政党別」で出してくれています。とりあえず2022年12月の最新データを見てみましょう。

https://data.sca.isr.umich.edu/fetchdoc.php?docid=71735

Demは民主党支持者、Repは共和党支持者からの回答。Indは加重平均した指数(中央値)となります。この数字を見たとき、共和党と民主党の支持者でずいぶんと経済状況(景況感)が違っているんだなと感じました。

そこで過去に遡って調べてみたのが下のグラフです。

青線が支持政党別の景況感乖離率。黄色線はビットコイン価格です。

支持する政党が違うだけで真逆の景況感が育つのは、同じ国でも異なる意見に耳を貸さない「分断」が進んでいるからとも言えそうです。

そして乖離率が過去最大となったのが今月ー2022年12月の50%。逆に直近10年間での最低乖離率は2021年2月の1%となっています。

グラフを見る限りは、政党間での乖離率が上がるとき、つまり米国内で分断が進んでいるときにビットコインは下落しているように見受けられます。

そこで乖離率の前月比とビットコイン価格とを比べてみました。

ビットコインと乖離率の関係で見えた傾向としては、、、

  • 乖離急上昇(前月比 +20%)で値下がり(2021年11月)
  • 乖離急縮小(前月比▲10%)で値上がり(2019年4月、2020年9月など)

あれれ、乱世の奸雄はどこに消えたのでしょうか?

上を見る限り、ビットコインは誕生から2022年現在まで、分断がなく平和なとき(乖離率が低い)にこそ価格上昇となっていることが分かります。

言い換えるなら、法定通貨がジャブジャブ増刷されている(ビットコインの通貨建て価格が上がっている)ときだけ、世の中は平和であるのかもしれません。

ビットコインが実は平和主義者なのか、それとも世の中が中央銀行の通貨増刷マジックで麻痺してしまっているのか。あなたは、どちらだと思いますか?

ChatGPT恐るべし...

怒濤の買い戻しはイーサ起点で開始か?

さて最後に暗号通貨の価格動向だけ確認しておきましょう。

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