基本的なトレード戦略の基本の基本を紹介するシリーズです。今回は現物と先物のアービトラージ(裁定取引)の略で、通称、「現先」と呼ばれるものです。現先は、(ほぼ)ノーリスクで確実に収益が得られるため、プロのトレーダーなども取り入れている方法です。方法は簡単です。たとえばビットコインでやる場合。ビットコインの現物を購入します。たとえば1BTC購入します。と同時に、ビットコインの先物をショート(売り)します。このとき、同数の1BTCを売るようにしてください。すると、どうなるでしょうか。
買いと売りを同時にしているので、理論上は損益が相殺されます。ビットコインが上った場合は、現物で含み益がでますが、先物で含み損がでて、相殺されます。ビットコインが下がった場合は、現物で含み損になりますが、先物の売りで含み益がでて、相殺されます。つまり、相場が何方にうごいてもトントンの状態になります。どうやってもとんとんなのですから、これでは利益になりません。しかし、あることに注目します。先物価格です。ビットコインの場合は先物の価格が現物より高いという状態になっていることがほとんどです。(これを専門用語でコンタンゴとよびます)。