2020年7月14日 4 min read

80BTCのセルフGOXと、リカバリーサービス体験談

80BTCのセルフGOXと、リカバリーサービス体験談
Photo by 2H Media / Unsplash

いままで余りに恥ずかしくて、ひとに言えず黙っていた話を、初めて書きます。というのも、80BTCをセルフGOXしてしまったからです。自分では取り出せず、リカバリーサービスを依頼しました。今回はその体験談です。

ペーパーウォレットの悪夢

ことの発端は、ペーパーウォレットです。2014年当時、まだハードウェアウォレットは開発されておらず、ビットコインを安全に保管する方法は、ペーパーウォレットが主流でした。私もペーパーウォレットを活用していたのですが、よりセキュリティを高めようと、ウォレットに暗号をかけました。BIP38という秘密鍵の暗号化規格があり、いわゆるパスワードをかけることで、仮にペーパーウォレットが盗まれてもコインを盗むことができないというものです。これがまずかった。

bitcoinpaperwallet.com

というオープンソースのサイトからソフトウェアをダウンロードし、真新しいPCを使ってDVD-ROMからUbuntuを起動し、ペーパーウォレットを作成し、暗号化しました。セキュリティ手順は完璧でした。

このウォレットには80BTCを入れました。当時1BTC=3-4万円程度で買ったので、300万円くらいです。私は安心して、眠りました。

さて、問題が起きたのは、2016年、ハードウェアウォレットが一般的になり、そちらにコインを移そうとしたときです。ペーパーウォレットにあるコインを取り出そうとして、読み込んでみると・・・。読み込めません。パスワードを何度入れてもダメです。パスワードは間違いありません。重要なものでしたので、絶対に忘れることも間違えることもないはずです。それに、ペーパーウォレット作成時にテストもしました。しかし、読み込めない。信じられない・・・。何度やってもだめです。

1億6000万円のセルフGOX

調べてみると、どうも同様の問題が他の人にも発生していることがわかりました。bitcoinpaperwallet.comで暗号化ウォレットを作成したひとが復元できずにいるという事例がRedditなどで報告されていたのです。どうもバージョンの違いによって復元できたり云々ということのようなのです。私は、自分がウォレットを作成した当時のソースをダウンロードし、それで復元を試みました。

しかし、それでもダメでした。ソースコードも最新のものと比べて、暗号化部分に変更がないか差異をチェックしてみたのですが、原因は判明出来ませんでした。

そうしているうちに、ビットコインは200万円をつけます。1億6000万円のセルフGOX・・・。胃が痛くなりました。

リカバリーサービスに依頼する

そこで、最終手段として、リカバリーサービスに依頼しました。リカバリーサービスとは、パスワードがわからなくなってコインが取り出せなくなったといった事例において、総当りなどの攻撃をしてコインを取り出してくれるというようなサービスです。手数料は20%です。当然リカバリーサービス事態がScamで有る可能性もあります。この手のサービスは個人のハッカーがやっている場合がおおくて、信用を見極めるのはなんともむずかしい。リカバリーしたあとコインを持ち逃げたりする可能性があります。しかし、どうせこのままではGOXしたままなのですから、Scamで全部取られてもしかたないとおもって依頼しました。

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