2020年10月27日 3 min read

シュノア署名+TAPROOTのマージ

シュノア署名+TAPROOTのマージ
Photo by Kelly Sikkema / Unsplash

さて、先週のことですが、長い間開発が続けられてきたシュノア署名+TAPROOTが、Bitcoincoreのソースコードにマージされました。マージといいうのはテストやチェックをへて、正式にソフトウェアとして取り入れられたことを意味します。あしかけ2年以上に渡る長い開発でしたが、ついに完成を見ました。感慨深いです。

ビットコインの開発方針は、時間を掛けて、安全重視、議論を経てということで、拙速に機能をとりいれたりはしません。

今回のシュノア署名とTAPROOTも、もともとはMASTという案から始まり、Grafrootなどいろんな案がでて、長らく議論の末にこの形に落ち着きました。

さて、シュノア署名と、TAPROOTですが、機能のアップデートとしては、非常に大きく、Segwit以来の3年ぶりの大型機能といえます。ビットコインの柔軟性、拡張性を向上させる基盤になると考えられています。ユーザーとしては、いますぐこれで何か使えるアプリやウォレットがあるわけではなく、本当に将来にわたっての話ということになるのですが、ビットコインとしては、目先のなにかより、堅牢な基盤を整えていくという開発方針ですので、今後の応用を待ちましょう。

さて、この機能、いつから使えるかということですが、ソフトウェアに取り込まれたといっても、まだマイナーによってアクティベートはされていません。マイナーのほとんどがこの機能をアクセプトして初めて使えるようになります。いわゆるソフトフォークですね。いつどのような形でソフトフォークがおこなわれるかの議論はまだされておらず、とりあえずソフトとして完成をしたという段階です。いきなりメインネットで運用するのではなく、機能がONになったテストネットでのテストが暫くおこなわれるでしょう。

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