2020年9月23日 3 min read

ビットコイナーの為のPolkadot3 今後の展望

さて、Polkadotシリーズ三回目(最終回予定)です。第一回目は概要や用語について、第二回目はStakingの仕組みについて、第三回はPolkadotは今後どうなりそうか、という今後の予測についてざっくばらんに書いてみます。

PolkadotについてはTokenLabなどを主宰されているCoffee Timesさんと色々動画で議論もしました。その中から気になった部分を紹介しつつ、あまり深く踏み込まなかったけど自分はこう予想している、という部分について話します。

https://www.youtube.com/watch?v=lBnYNiPShoY&feature=youtu.be


Polkadotはイーサリアムの脅威になるか?

まず一部の人が期待しているPolkadotは「Ethereum Killer」になるかですが、自分は可能性は低いと思います。

そもそもですが、「共生」などと平和的に誤魔化すことも出来ますが、実際はスマートコントラクトのアプリケーションプラットフォームとして共通していること、またPolkadotとイーサリアム2.0の構造が似ていることなどもあり、この二つは明らかに競合関係にあると自分は考えています。

少なくともPolkadotに期待している人達は、イーサリアムよりスケールして今後使われるプラットフォームにしていくことを目指しているはずですし、そういう風に明確に宣言している関係者もいるようです。

しかし、自分でも少し調べて話を聞いていくと、ポルカドットは現状の期待値や市場規模に対して実はまともに動いている部分はまだほとんどありません。Relay chain上でのトークンの移動やStakingは出来るようになりましたが、肝となるParachain同士の互換もまだ動いてないですし、メインの強みとされるShared securityやトークンインセンティブを利用したブロック監視や報告の仕組みもまだ動いてないですし、狙い通り機能するかもまだわかっていません。

新しい単語などを作りまくってカッコつけているようなところもありますが、新しい部分が多すぎてどこまで正常に機能するかまだまだ不明瞭な部分が多すぎる印象です。これだとすぐに開発者が本格的にイーサリアムから移行していく姿はしばらく見えないです。

また、イーサリアムの強みは開発者の数や層もそうですが、すでに存在するMetamaskやMyEtherWallet,各種メディアやチュートリアルなどの周辺プロジェクトエコシステムの存在も大きく、ポルカドットがそのような強力なエコシステムを一から作るというのは、いくらお金があっても容易ではありません。実際ポルカドットのある意味プロトタイプのような存在のEOSは走り出しは上手くやりましたが、その後アクティブな開発コミュニティを醸成、維持するのに失敗しています。

一方、Polkadotに今吹いている追い風としては、今のイーサリアムでのガス代の高騰、イーサリアム2.0への移行の遅れなどが起きていることでしょう。この間にガッとプラットフォームを始動させ、新しいプロジェクトを立上げ、開発者を奪っていくような展開が理想ですが、自分が今回一通り調べたり話を聞いたりした限りでは、想定以上にまだまだ未完成、実証されていない部分が多そうで、その点ではまだイーサリアムの優位性を揺るがすようなものにはしばらくなれないと思います。

Parachainがエコシステムを盛り上げられるか?

一方、ポルカドットの構造で個人的に面白いと思うのが、Relay chain(メインのブロックチェーン)とParachainの関係性です。

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