ニクソンショック以降53年間のゴールド価格データを徹底分析!1月の勝率66.7%、3月のリスク・リワード比0.91など驚きの季節性が判明。法定通貨の価値が年10%下落する中、ビットコイン投資家が知るべき「デジタルゴールド」との比較分析も公開。
はじめに
こんにちは!
ビットコインが「デジタルゴールド」と呼ばれて久しい今日この頃ですが、今回の記事ではその「本家」であるゴールドの季節性について詳しく分析してみたいと思います。
果たしてゴールド価格には「上がりやすい月」「下がりやすい月」といったパターンが存在するのでしょうか?一緒に見ていきましょう!
ゴールドが変動相場制に移った日
まず過去のデータを遡るにあたって、分析の起点を明らかにしておきたいと思います。
もともとドルと金の間には固定相場制(ブレトンウッズ体制)が存在していました。しかし、アメリカがベトナム戦争の戦費に大量の資金を使った結果、通貨の裏付けに使える金の量が足りなくなってしまいます。そこで、金の固定比率でのドルとの交換を停止してしまったのが、歴史に名を残す**「ニクソンショック」**です。
これは1971年8月15日に起きた出来事で、米国大統領リチャード・ニクソンがテレビ演説で「金とドルの交換を停止する」ことを発表し、ブレトンウッズ体制は終わりを迎えました。
つまりこの日以降、ゴールドは変動相場制に移り変わっており、この起点から2025年現在までの価格データを振り返ったときに、どのような傾向があるのかを確認していきます。
💡 初心者向け解説変動相場制とは、通貨や商品の価格が市場の需給によって自由に決まる仕組みのことです。現在のビットコインと同じように、ゴールドも1971年以降は市場参加者の売買によって価格が決まるようになりました。
別の騰落率:データが語る驚きの事実
まず、ゴールドの月別騰落率を明らかにしましょう。端的に言えば、「何月のゴールドが最も値上がりする確率が高いか」を、過去53年間の平均値で明らかにしたものです。
【図1:ゴールド月別平均リターン(1971-2025)】

単なる月別の平均値ではありますが、一定の傾向を見て取ることができるのではないでしょうか。
例えば、最強の月は1月であることが見て取れます。これはおそらく、年が明けることで投資ファンドなどの資金枠が復活し、「1月に投資を行う」という業界のパターンがあることが考えられます。これを**「January Effect(1月効果)」**と呼びます。
また、11月と3月に関しては最も弱いわけですが、これらは期末や年度末に向けた現金化の動きであることも推測できそうです。
これを踏まえて、月別の上昇率を1位から12位までランキングし、その季節的な要因について分析したものをまとめた表を作成してみました。
【表1:月別平均リターンランキング(全データ)】

この結果を見る限り、最も有効な方法は「リターンが最悪となる11月の終わりに購入し、1月・2月の最強の2ヶ月を保有、2月の最終日に売却する」ということになりそうです。
これらの数字が明らかになったことだけでも、ゴールドを買うときの参考になってくるかもしれませんね!
勝率で見る月別パフォーマンス
ではもう少し突っ込んで、それぞれの月ごとの特性を見てみましょう。